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中古カメラ 一期一会

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中古カメラ 一期一会
ショップのショーケースにならぶ中古カメラたち。中古カメラは1点モノで、同じ物は2つと無い。。。いまこの時を逃したら、目の前のカメラとは2度と出合えないかもしれない。写真家がショップを彷徨いながら出合った魅力的なカメラたちを紹介する。
公開日:2014/03/12

デジタル・カオスの街で掘り出し物を探す〜アキバカメラ

photo & text 大浦タケシ
世界中からマニアックな商品を求めて人が集まる街、秋葉原。まさにデジタル・カオスとも言うべきこの街で、ひっそりと店を構えるアキバカメラに行ってきました。いつ訪れても、珍しい商品や「えっ?」と驚く価格の商品が並ぶこの店で、大浦タケシが選んだ魅力的、かつ個性的なカメラとは?


ハッセルブラッド SWC/M
SWC/M は、1959年に登場したSWCのマイナーチェンジ版だ。登場は77年。SWCからの変更箇所は、主にポラロイドバッグを装着した際の操作性に関する部分としている。ピックアップしたカメラは、それまでのコンパーシャッターからプロンターシャッターのCFレンズへと切り換わった後期モデル。登場は83年で、903SWCにバトンタッチする88年まで製造を行っている。使い込まれた個体だが、ハッセルはメンテナンスさえ行えば永く使い続けることができるのでお買得と考えてよい。




フォクトレンダーBESSA-T+フォクトレンダーTRIGGER WINDER+HEXAGON17mmF16
BESSA-Tはファインダーを交換式とするMマウントのレンジファインダーカメラ。基線長は短いものの像倍率を1.5倍とするので結果として有効基線長は長くなり、精度の高いピント合わせを可能とする。TRIGGER WINDERは底部にある折りたたみ式のトリガー(引き金)を引くことでフィルムを巻き上げる。速やかな巻き上げを可能としており、スナップなどの撮影では重宝しそうだ。HEXAGON17mmF16はコニカの使い捨てカメラ「わいわいワイド」のレンズを宮崎光学でMマウント化したもの。焦点距離17mm相当の画角が得られる。専用のファインダーが付属する。




アグファ AMBI SILETTE II
アグファはフィルムや印画紙でお馴染みのメーカーだが、かつては自社開発のカメラも製造していた。AMBI SILETTEはレンズ交換可能な距離計連動35mmレンズシャッター機。ファインダーは35mm、50mm、90mmのブライトフレームを内蔵しており、フレームの切り換えはトップカバーのスライドレバーで行う。写真の個体は一般にII型といわれる後期モデル。恐らくは1960年代初頭につくられたものだろう。レンジファインダーの構造がI型より進化しているほか、アイレットが備わったことや巻き上げレバーなど変更され、扱いやすくなっている。35mm、50mm、135mmのレンズが付属(135mm用のファインダーは付属していない)。




ソニー NEX-5+カールツァイス Touit 32mmF1.8
ボディシェイプを極限までタイトに削ったミラーレスといえばNEX-5が元祖だ。マウントの一部がトップカバーから突出する小さく薄いボディは、APS-Cセンサーを搭載しているとは思えないほどで、発売当時世間を驚かしたことは記憶に新しい。幾度かマイナーチェンジを繰り返しシリーズは続いてきているが、コンセプトにブレがないこと考えると、初期設計がいかに優れていたかが理解できる。Touit32mmF1.8は発売されて間もないレンズ。ブランド、描写特性などを考えると、このプライスは魅力的だ。これらは店頭でセット販売されていたわけではないが、金額的にアンバランスなセットとして組んでみた。




キヤノン PowerShot N
新品ではキヤノンオンラインショップのみでの取り扱いであるとともに、その独特なコンセプトとユニークな形状などから注目を集めるPowerShot N。中古ならば直接じっくり触ってから購入することができる。1ショットで6枚の効果やアングルの恐なる画像の得られるクリエイティブショットや、レンズ根元のリングを使った直感的な操作性、スマホと連携の可能なWi-Fiの搭載など隙のない機能を搭載する。写真の個体に付属するカメラジャケットは、人気のマルチボーダーとしている。




エグゼモード HELLO KITTY(DCS539C-RD)
ファッションブランドのクレージュとハローキティのコラボモデル。レンズバリアに描かれたイラストがカワイイ。スペックは517万画素で、液晶モニターは2.4インチとする。2008年発売なのでさほど古いわけではないが、メモリーカードは1GBまでのSDカードしか使えないのがご愛嬌だ。写真個体は状態もよく、元箱をはじめ付属品も一式揃っている。比較的廉価なので、ハローキティの好きな女の子にプレゼントしてみるのはどうだろうか?




カールツァイス DISTAGON T*35mmF2 ZK
ペンタックスKマウントのディスタゴン。カールツァイスについては今さら説明するまでもないが、その卓越した設計思想は世界中の光学メーカーの目標にすらなっている。コシナ製カールツァイスも例外ではなく、その思想を余すこと無く伝承しており、優れた描写特性は写真愛好家の憧れだ。写真のレンズもそんな1本で、使いやすい画角と明るい開放値を持つレンズである。現在までフルサイズのデジタル一眼レフを一度もライナップしていないペンタックスブランドだが、今後に期待を込めて購入してみるのはどうだろう。




シュナイダー PA-Curtagon 35mmF4 ライカRマウント改造
ライカ純正扱いのシュナイダー・クロイツナッハ製Rマウントシフトレンズである。製造初年は1969年。レアな部類に入るレンズだ。0〜7の目盛りを記したリングを回すことによりシフトする。ライカの製造するRマウントレンズは真鍮製で少々重いことが多いが、本レンズは金属製ながら軽量に仕上がっているのも特徴としている。シュナイダーはカールツァイスと並ぶドイツ光学メーカーの雄。その優れた描写はシフトレンズとなっても遺憾無く発揮される。構造物の撮影や風景などシフトレンズは意外と出番は多いので、気になったらアキバカメラに走れ!


ショップ紹介「アキバカメラ」


パソコン関連のパーツショップやアジア雑貨店がひしめく、いかにも秋葉原らしいニューアキバセンタービル5階に「アキバカメラ」は店舗を構える。初めてお店を訪れる場合は迷うことがあるかもしれない。そのため事前に同店のホームページにある地図をチェックしておくか、スマートフォンにブックマークしておくとよいだろう。カメラショップとしては小規模なお店だが、品揃えは侮れない。じっくり見ていくと、思わずニヤリとする掘り出し物を見つけることができるはずだ。秋葉原周辺に出かけたときなど、ぜひ寄ってみてほしいショップである。
ショップウェブサイト
ショップ紹介ページ


スタッフさんインタビュー
「当店は2012年夏にオープンいたしました。以来、個性的なものやマニアの方々に喜んでもらえるものなど取り揃えるように心がけております。また、フォクトレンダー関連のカメラやレンズ、アクセサリーなども充実させております。場所柄入りづらいかもしれませんが、躊躇わずにご来店ください。きっと満足できるアイテムが見つけられるかと思います」

取材日:2014年2月26日

*記事内の商品に関する情報は、取材時点の店頭での情報です。現在の価格相場や、同店や他店での販売価格、在庫の有無を表すものではありません。同名の商品をお探しの場合は、CAMERA fanで最新情報を検索するか、加盟ショップに在庫をお問い合わせください。
 著者プロフィール
  大浦タケシ(おおうら・たけし)

宮崎県都城市生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒業。紆余曲折した後、フリーカメラマンとなり、カメラ誌、Webマガジン等でカメラおよび写真に関する記事を執筆する。中古カメラ店巡りは大切な日課となっており、”一期一会”と称して衝動買いした中古カメラは数知れず。この企画を機に、さらに拍車がかかる模様。2006年よりカメラグランプリ選考委員。
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