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中古カメラ 一期一会

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中古カメラ 一期一会
ショップのショーケースにならぶ中古カメラたち。中古カメラは1点モノで、同じ物は2つと無い。。。
いまこの時を逃したら、目の前のカメラとは2度と出会えないかもしれない。
写真家が、ショップを彷徨いながら出合ったお得なカメラたちを紹介する。
公開日:2016/06/09

ライフスタイルから提案するショップ「ドッピエッタ・トーキョー」

text & photo 大浦タケシ

ドッピエッタ・トーキョー 内観

ドッピエッタ・トーキョー(Doppietta-Tokyo)は、渋谷から東急田園都市線で1つ目の池尻大橋駅で降り、5分ほど歩いたところにあるショップ。マンション1階の駐車場をリノベーションした施設にカフェや古着屋などといっしょに店舗を構える。周辺の雰囲気もあり、ショップは一見カメラを扱っているようには思えないほどオシャレだ。ちなみに店名のドッピエッタとはイタリアのサッカー用語で、1人の選手が1試合で2ゴールを決めることをいう。「いつもの生活を2倍楽しく、格好良いものにしたい」という願いから名付けたそうである。今回はこちらのショップで見つけたオールドレンズを中心にご紹介する。




ライカ ズミクロン-R 50mm F2
いわゆる“先細ズミクロン”といわれた第一世代の一眼レフ用ズミクロンである。真鍮製の鏡筒はずしりと重く、手に持っただけで描写に期待が持てそうだ。実際、その写りは40年以上前につくられたレンズとは思えないほど繊細。デジタルカメラに装着しての撮影でも隙を感じることが無い。掲載したレンズには純正のフードが付属する。2カム。(6万3,000円)




カールツァイス・イエナ フレクトゴン 25mm F4

旧東ドイツのカールツァイス・イエナ社が製造した広角レンズ。化粧リングの製造会社名は「Carl Zeiss Jena」ではなく「aus Jena」となっているが、これは海外へ輸出する際、旧西ドイツのツァイスオプトンの商標権に抵触しないようにした結果だ。ドイツが東西に分断されていたときのことを知る時代の証人のようなレンズである。M42マウント。(4万2,000円)




ヘリオス 44M-5 58mm F2

比較的新しい世代と思われるヘリオス。フォーカスリングはローレット加工の施されたものではなく、ラバーを貼り付けたもの。おそらくは同じロシア製のカメラ、ゼニットに付いていたものだろう。このヘリオスは非点収差によるグルグルボケが出やすいと言われている。それを表現に活かしてみてほしい。M42マウント。(1万3,800円)




ペンタコン プラクチカ MC 50mm F1.8
プラクチカBマウントのスタンダード的な標準レンズである。ペンタコンは旧東ドイツのブランド(社名でもある)。もともとはペンタプリズムとコンタックスを組み合わせてできたもので、先のフレクトゴン25mmF4のように旧西ドイツのツァイスオプトンの商標権に抵触しないように、この名称を名乗っていた。M42マウント。(1万3,800円)




チノン オートチノン 55mm F1.7
一説には富岡光学製ともいわれるチノンの55mm標準レンズ。1970年代チノンは精力的に一眼レフカメラやそれに対応するレンズをつくり続けたが、本レンズもそのような時代につくられた1本。この当時、標準レンズの焦点距離は50mmだけでなく55mmも多かった。古き良き時代に思いを馳せながら撮影を楽しみたい。M42マウント。(1万2,800円)




ライカ ズミタール 5cm F2
ズミクロンが登場する以前の開放絞りF2のライツレンズである。第二次世界大戦前の1939年からM3発売前年の1953年まで長きに渡り製造された。製造本数は17万本と当時としては多いほうである。さらに戦前の物は、絞り目盛りがライツ独自のものであったが、戦後タイプは現在と同じ国際スケールを採用している。レンズ構成は4群7枚のガウスタイプ。(4万円)




外観
ドッピエッタ・トーキョーは「レインボー倉庫2」というマンションの一階にある。外観は他のカメラショップとは雰囲気が異なり、とてもオシャレ。店舗がオープンしているのは、土日を中心に13:00から18:00。平日は基本的にはクローズで、ネット通販がメインとなっている。来店の際には、事前にショップに問い合わせたほうが良いだろう。




クラックレザー カメラストラップ
ドッピエッタトーキョーオリジナルのカメラストラップ。スタイリッシュでいながらも攻めている革をコンセプトに、ハードなつくりで表面の風合いにもこだわってつくられている。実際、牛のショルダー部分の革を天然素材の植物タンニンで丁寧になめしたうえに、ストーンウォッシュと呼ばれる加工が施される。価格:18,900円




クラックレザーキーホルダー
オールドキャニオンといわれるイタリア産の革を用いた同じくドッピエッタトーキョーオリジナルのキーホルダー。こちらも牛のショルダー部分の革を天然素材の植物タンニンで丁寧になめし、ストーンウォッシュ加工を施す。質のよい革を使うことで、大人に似合うキーホルダーを目指したという。価格:6,700円

ドッピエッタトーキョー ショップスタッフのお話
今年1月に下北沢から現在の池尻大橋に移って参りました。取り扱い商品は中古のカメラやレンズのほか、オリジナルのカメラストラップなど新品の革製品なども用意させて頂いており、カメラのあるファッショナブルで大人のライフスタイルを写真愛好家の方々にご提案できればと考えております。また、国産のほか旧ソ連、旧東ドイツなど東欧系の古いレンズに力を入れているのも当店の強みです。ぜひ店頭に足を運んでいただき、様々なレンズを試してみて、気に入って逸品をご購入頂ければと思います。



ドッピエッタ・トーキョーのショップ情報と在庫一覧はこちら
 著者プロフィール
  大浦タケシ(おおうら・たけし)

宮崎県都城市生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒業。紆余曲折した後、フリーカメラマンとなり、カメラ誌、Webマガジン等でカメラおよび写真に関する記事を執筆する。中古カメラ店巡りは大切な日課となっており、”一期一会”と称して衝動買いした中古カメラは数知れず。この企画を機に、さらに拍車がかかる模様。2006年よりカメラグランプリ選考委員。
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