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新刊情報
公開日:2023/01/05
新刊レビュー「Leica M11 Book」 時代を越えて選ばれ続けるM型ライカの今を知る
CAMERA fan編集部
2022年1月、M型ライカの最新カメラボディ「M11」が発売されました。伝統的なM型ライカのスタイルを受け継ぎつつも、6000万画素を超える超高解像度のセンサーやWi-Fi、Bluetoothによる無線接続を搭載。またバッテリーの大容量化やEVFの刷新、大幅な軽量化など、使い勝手に直結する部分にもしっかり改良を加えており、現行のデジタル環境に合わせて実に5年ぶりのフルモデルチェンジとなりました。
古くから精密機械の塊であったカメラは、とかくシステムとしての性能や機能が注目されがちですが、そのような風潮の中にあっても、なぜかライカのカメラだけは「伝統」や「歴史」が強調されます。カメラメーカーとしてのライカの歴史についてはWeb上にもすでに多くの資料がありますのでここでは言及しませんが、多くのブランドが勃興し、消えていった民生用カメラの歴史の中で、その黎明期から現代まで途切れることなく継続してきたという事実は、光学機器メーカーとしてのブランドを成立させる一つの要素となっています。そして「ものづくり」には往々にして「ストーリー」が生まれるものです。
Leica M11 Book
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こちら 玄光社の「Leica M11 Book」でも、ライカM11にまつわるいくつかのストーリーを収録しています。それはM11誕生にかかわる開発者インタビューにはじまり、デジタルカメラとしてM型ライカを再興させたアンドレアス・カウフマン氏との問答、そして実際に購入して使っているプロカメラマンやインフルエンサーの声につながっていきます。作り手とユーザー、両者の声に触れることは、長い間プロ/アマチュア問わず撮影者を惹きつけるM型ライカの魅力の一端を知る手掛かりとなるでしょう。(c) 川田喜久治本書ではM11が持つカメラとしての特徴や、純正レンズや現行機種の一覧、M11でオールドレンズを使う方法など、テクニカルな周辺情報も多く伝えています。レンズごとに数枚単位で作例も掲載していますが、とりわけ目を引くのはインタビューとともに写真家の作品を掲載した「M-Enthusiast」のコーナーでしょう。ここでは大杉隼平氏、杉野信也氏、石井靖久氏の三氏にそれぞれお話を伺って、M型ライカと自身の係わり方、作品制作に際しての考えや方向性などを各氏の作品とともに伝えています。
表現のための作品には制作意図がありますが、ここでは作品の制作にあたり、なぜM型ライカを選択したのかが語られます。「M-Enthusiast」においては作品制作に用いた機材をM11に限ってはいませんが、例えば赤外線写真で作品を制作している石井靖久氏は、ライカM8を撮影機材に選んだ理由として「撮像素子のカバーガラスに赤外線/紫外線のカット率が低いガラスを採用している」ことを挙げています。ライカを選ぶ理由、ライカでなければならない理由は三者三様ですが、それは結果的に、M型ライカが持つ特異な立ち位置を明らかにしているのです。Tokyo 2021 01-03 T08:56:05+9:00 (c) 石井靖久Roma 2019, Venezia 2017 (c) 杉野信也本書ではこのほかにも、川田喜久治氏や佐藤健寿氏による作例や、撮影時につまづきがちなポイントについてアドバイスするQ&A、アクセサリーやライカブランドが擁する現行機種についても網羅。最新機種たるM11だけにとどまらない、M型ライカの「現在」を知ることができる一冊となっています。現行品レンズやライカ・オールドレンズの実写レビューを多数掲載
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