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私はこの構造物の左右対称の美しさ、そしてニューヨークの中心街であるマンハッタンをしっかりと写し込みたいと思い、この構図を選びました。
カメラを低い位置にすると主塔の大きさは表現できますが、橋を支えるロープの影や街並みが見えづらくなるため、高い位置にカメラをセット。ただ、カメラの位置を高くすると人物のスタイルが悪く見えるため、画角に対する人物のサイズを小さくし目立たないようにしました。
衣装は事前に現地の写真を見て、モノクロな街の中で映えるよう真っ赤なワンピースに決めました。人がいない、光と影が美しい時間帯に撮影したかったため朝4時に起きて現地に向かいました。顔の向きはロープの影が顔に被らない位置を探して写しています。
Nikon Z8
NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 S(17mm) マニュアル F3.5 1/80 ISO100
この1枚はシンメトリーな構図を意識しています。頭が空から糸で引っ張られるようなイメージでまっすぐ立ち、スカートもシンメトリーになるように広げています。
人物に視線が集まるように意識しています。
セルフポートレートを始めたての頃は思ったように上手く撮ることができず、自分の写りに絶望し、すぐ諦めてしまう人も多くいます。そこで諦めずに「どうやったらもっと綺麗に見えるのか」を考えることが大切です。
モデルを撮影する際、構図や周りの景色は良いのに表情やポージングが中途半端になっていることがあります。もちろん構図も大切ですが、主役であるモデルが美しく写っているかどうかを必ず確認しましょう。
Sony α7 III
SIGMA Art 35mm F1.4 DG HSM マニュアル F4 1/500 ISO50
セルフポートレートを始めたての頃に撮影した1枚です。
着用しているスカートを友人から誕生日プレゼントしてもらい、その喜びをセルフで残しました。花柄のスカートだったため、緑が多い場所で撮影しています。
この時のポージングを改善するならば、ズバリ足の角度。この写真では左足の踵がやや外側に傾いてしまっています。これはカマ足と呼ばれ、美しくありません。踵の位置をまっすぐもしくはやや内側に傾けると美しく見せることができます。
Sony α7 III
Canon EF50mm F1.8 STMマニュアル F2.8 1/30 ISO160
こちらはセルフポートレート作品を撮り始めて半年頃の作品です。
女性らしさを強調するために、体のラインを出すことをかなり意識して写りました。
お尻を後ろに強く突き出し、腰からお尻にかけてのラインを美しく見せています。
もし撮り直すなら、左手の人差し指と小指がうい上がりすぎて不自然なため、狐の手を意識しつつ目線の方に伸びるようポージングするでしょう。また、カメラ側の肩をもう少し下げて首筋を見せることでより美しい作品にすることができそうです。
Sony α7 III
Cannon EF50mm F1.8 STM マニュアル F2.8 1/30 ISO160
こちらもセルフポートレートを撮影撮り始めて半年頃の作品。土砂降りの雨の中で紫陽花と一緒に撮影しました。
こちらの作品で改善したいポイントは足。左足の角度がとても中途半端に感じます。また、ふくらはぎの膨らみが目立っており、脚が太く見えてしまっています。
脚をクロスさせるか、左足を曲げてメリハリをつけるともっと美しく写ることができます。
FUJIFILM GFX100
FUJIFILM GF20-35mmF4 R WR マニュアル F7.1 1/125 ISO100
こちらの作品は1年前に撮ったセルフポートレートです。くるぶしを動かし、足の指先がなるべくまっすぐ伸びるように心がけています。また、腕は三角形の隙間ができるように意識し、身体を細く見せています。さらにカメラ側の肩をなるべく下げて、首筋を出し。デコルテラインをスッキリさせています。
Sony α7R IV(ILCE-7RM4)
Tamron Model A036 28-75mm F/2.8 Di III VXD G2 マニュアル F3.2 1/200 ISO800
こちらは宿泊していたホテルで撮影させていただいた作品です。
ドレスの丈がやや長かったためお尻の下に入れ込み、パンプスのヒールの部分が綺麗に見えるようにしました。また、女性らしさを表現するためには体のラインが重要になってきます。
そのためお尻を大きく後ろに突き出し、腰を少し捻ってウエスト部分を細く見せてメリハリをつけています。また二の腕を胴体につかないようにして肉が潰れて太く見えないようにしています。女性モデルを撮影するときの参考にしてみてください!Sony α7 III
SIGMA Art 35mm F1.4 DG HSM マニュアル F4 1/500 ISO50
こちらも4枚目の写真と同じく、セルフポートレートを始めたばかりの頃の1枚です。
もし今撮り直すなら、足のポージングを改善すると思います。
写真のように脚を抱え込む保守的なポージングにするなら右足が伸びていると少し不自然に感じます。脚を抱え込むなら両方曲げ、脚を片方のばすなら開放的な感じで空を見上げるようなポージングにすると、もっと良い写真になりそうです。
いかがでしたでしょうか。ポーズと構図を意識すると、モデルをより美しく捉えた1枚が撮影できます。以前撮った写真を振り返って「こうしたらもっと良くなりそうだな」と見直すのも、成長の一歩になります。
写真を撮り始めた頃はなんとなくどこかでみたポージングを真似るということが多かったのですが、現在はより自分を美しく見せるということに重きを置いてポージングをしています。また、表現したい作品のテーマに合わせてポージングを変化させています。
構図は主役がなるべく際立つように意識し、自分の視線の高さそのままではなく、アングルを変えてみて非現実的な世界になるよう心がけています。
セルフポートレートを撮影しているとアングルやポージングを変えるだけで写りが大きく変わるため違いを楽しむことができるほか、他のモデルさんを撮るときに指示がしやすくなります。
人物撮影に挑戦する際、ぜひ一度はセルフポートレート撮影をやってみてください!