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ニュース&トピックス

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ニュース&トピックス
公開日:2015/11/20

InterBEE2015 国際放送機器展

photo & text 大浦タケシ

1965年より開催を重ねてきたInter BEEは、「映像・放送関連機材部門」、「プロオーディオ部門」、「プロライティング部門」、「ICT/クロスメディア部門」の4部門で展示構成される。出展社・出展団体は1000社近いビッグイベントである。

2015年11月18日(水)から20日(金)の3日間、千葉県幕張メッセにて音と映像と通信のプロフェッショナル展「Inter BEE 2015(国際放送機器展)」が開催されている。いわゆる動画プロフェッショナル向けの展示会で、映画や放送、動画制作、音響関係などに携わる人々をターゲットとしている。しかしながら静止画を楽しむ我々写真愛好家にとっても興味深い展示が少なくなく、また一眼レフやミラーレスでの動画撮影に興味あるユーザーにとってもまたとない展示会である。今回、カメラファン編集部では、会場で見つけた静止画関連のアイテムをメインに速報で紹介していきたい。

Adobe


Adobe社では「PhotoShop CC」による画像編集を提案。写真愛好家にとって使い慣れたフォトショで動画編集でき、あらためて動画編集ソフトを購入しなくて済むのはうれしい配慮といえるだろう。

キヤノン


キヤノンのブースでは、“もうひとつの5D”として5000万画素機「EOS 5Ds/5DsR」での動画撮影を提案していた。タイムラプス動画が8Kに対応するのは本モデルの強みだ。

DJI


ドローンの空撮デモは展示会場の外で行われた。DJIでは最新の「Phantom 3」のほか、2パイロットで操作できる「Inspire 1」、フラグシップモデルの「Spreading Wings S1000」などをフライトさせていた。


「Spreading Wings S1000」に3軸ジンバルを介して装着したパナソニック「Lumix GH3」。軽量なミラーレスはドローンを使用した撮影ではよく使われる。レンズはオリンパス「M.ZUIKO DIGITAL ED 12mmF2.0」。

EIZO


EIZOでは4Kプレビューモニター「Color Edge CG318-4K」とハイエンドワークステーションBOXX 「Apex5 8901」によるデモを行った。デジタル一眼でも4K動画の撮れるカメラが増えてきているが、高品質で快適な動画編集にはこのようなシステムが必要となる。

銀一


銀一の扱うSyrpブランドのタイムラプス用のアイテム。ニコンを装着しているのが同ブランドのポールへッド。その下がパーン用の「ジーニーミニ」、一番下がモーションコントローラーの「ジーニー」。


一眼レフの大きさ重さに最適化されたステディカムブランドのスタビライザー。中央のポールは脚が伸び一脚として使うこともできる。浮遊感のある動画撮影を楽しみたいなら持っておきたいアイテム。


ガラス製の液晶モニターフィルム。一般的なフィルムタイプにくらべ高価であるが、キズが付きにくく、いつまでもクリアなのが特徴だ。


GoPro


従来のGoProとは大きくスタイリングを変えた「HERO4 SESSION」。外付けのハウジングは必要とせず、電源ボタンを入れるだけで動画撮影を開始する。1080p60のビデオ機能に加え、約800万画素の写真撮影機能を備える。



GoProを様々な位置に装着したレース用車両をブース中央に展示。来場者の注目を集めていた。

Kowa


「Kowa PROMINAR 8.5mm F2.8」


「Kowa PROMINAR 12mm F1.8」


「Kowa PROMINAR 25mm F1.8」。

Kowaでは工業用レンズの光学技術を用いたマイクロフォーサーズ用の交換レンズを展示する。いずれも収差のない、優れた描写特性を持つものである。


Kowa PROMINARシリーズの3本をベースとしたシネレンズを参考出展。フォーカスリングはフォローカム用に大きめのローレット加工が施され、絞りリングにはT値が表示される。

KPI/ケンコー・トキナー


WenPodブランドのデジタル一眼レフ用3軸式スタビライザー。不用意なブレを抑え、360°全方向の回転を行うことができる。動画のみならず静止画撮影でも面白そうなスタビライザーである。


AT-X 17-35 F4 PRO FX V


Tokinaブランドのデジタル一眼レフ動画撮影用のレンズ。写真の「AT-X 17-35 F4 PRO FX V」、「AT-X 107 DX V Fisheye」のほか、「AT-X 12-28 PRO DX V」、「AT-X 116 PRO DX V」をラインナップする。


プライムレンズをはじめTokina ブランドのシネレンズの充実ぶりには驚かされるものがある。同ブランドの可変PLフィルターなども展示されていた。


DAIWAブランドのシネカメラ用三脚。デジタル一眼レフに最適な大きさで、動画撮影以外にも望遠レンズを使用した静止画撮影などでも重宝しそうである。

マンフロット


マンフロットの「Street メッセンジャー」。その名のとおりスタンダードな形状のメッセンジャーバッグである。トップジッパーを装備し、中の機材とのアクセスは快適。 本格的な撮影行からタウンユースまで活躍してくれそうだ。


スタイリッシュなフォルムにより、ビジネスシーンなどでも活躍するマンフロットの「Street バックパック」。気室は上下に分かれており、上気室には身の回りのアイテムを、下気室にはカメラ機材の収納を可能としている。

セコニック/アガイ商事


セコニックはアガイ商事のブース内での展示。フラッシュ光対応の分光式カラーメーターである「C-700」を展示。とかくLED光源で問題になることの多い演色性を計れるメーターとして来場者にアピールしていた。

ソニー




ソニーαマウントを採用し、4Kスーパー35mmCMOSセンサーを搭載するソニーのシネマカムコーダー「PXW-F55K」。ソニーαユーザーにはお馴染み「E PZ 18-105mm F4 G OSS」が付属する。

サンテック


サンテックのLED照明を使用した「ライトボックス」(左)と、卓上用LED照明キット「CN-T96」。いずれも演色性はオーバー90を実現しており、色補正なしで物撮影が楽しめる。

よしみカメラ




よしみカメラも出展。忍者レフなどのほか、3軸ジンバルなど多数展示。アームの先端に装着されているのは、上下左右360°の動画撮影の可能な「QBiC PANORAMA X」。

カールツァイス


デジタル一眼レフ用レンズの新しいライン「Milvus(ミルバス)」。ライナップは21mmF2.8、35mmF2、50mmF1.4、85mmF1.4、50mmF2マクロ、100mmF2マクロの6本。キヤノンEFマウント、ニコンFママウントを用意する。発売日は未定。



12月に全世界で発売が予定される「Loxia 2.8/21mm」も展示。フルサイズに対応するαマウントのMFレンズ。マウント部にはシーリングが施され、絞りリングのクリックストップを無効にできるデクリック機能も備えている。

会場で出会ったステキなユーザー


会場で見かけた動画愛好家。折り畳みタイプのヘルメットにはリコー「THETA」やGoPro、RODEのマイクなど装着。手にも3軸ジンバルに装着したGoProを持つ強者。


<大浦タケシの気になった逸品!>

ギブソン


個人的に一番興味を引いたギブソンのスピーカー。サンバーストなどギター同様の塗装が施される。部屋に置きたい!

<カメラファン・ピックアップ>

ここからはカメラファンのスタッフが見つけた新製品をご紹介します。
photo & text カメラファン

ルミカ


BiCam360°4K
4K撮影が可能な全天球カメラ。静止画は 800万画素、動画は4K。現在開発中で発売日は未定。価格は1200ドルを予定。写真はリコー THETA Sとの比較。





以前、記事でも取り上げたBirds eye iRod。カーボン仕様が登場。6C-2000、6C-4500、6C-7500 。従来の複合ファイバー製と比べると、100g〜200gしか軽くはないが、伸ばした時のシナリやタワミを大幅に改善しているという。


待望の水中撮影ケーブル「Wireless Line」が発売となった。全長6mと10mが用意されている




<関連サイト>

InterBEE2015
http://www.inter-bee.com/ja/
 著者プロフィール
  大浦タケシ(おおうら・たけし)

宮崎県都城市生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒業。紆余曲折した後、フリーカメラマンとなり、カメラ誌、Webマガジン等でカメラおよび写真に関する記事を執筆する。中古カメラ店巡りは大切な日課となっており、”一期一会”と称して衝動買いした中古カメラは数知れず。この企画を機に、さらに拍車がかかる模様。2006年よりカメラグランプリ選考委員。
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