Traveler`s Photo Diary
公開日:2022/11/24
1987年 パリ
Photo & Text 野寺治孝
ルーブル美術館にてミノルタX-700 20mm F2.8 コダックPKR-64私がパリに行ったきっかけは、当時お世話になっていたストック写真を扱う会社の社長からの「ニューヨークを撮る感覚でパリも撮ってみたら」という何気ない一言からでした。
行ってみると、ネガティブな出来事もありました。街並みを撮っていただけで年配の女性に「警察を呼ぶぞ!」と言われた事もあります。当時は日本人というだけで差別されている、という感覚を強く抱いたものです。
しかし、それも一部の年配の方だけだと徐々に分かってきました。毎朝、朝食を食べに寄っていたカフェの若いスタッフとはすぐに仲良くなり、英語で話しかけてくれて、お勧めの撮影スポットも教えてくれました。
ある時、ランチを食べようと行き当たりばったりで入ったレストランのスタッフには、まったく英語が通じませんでした。メニューもフランス語で書かれていて読めない。
困った私は「肉が食べたいから、肉ならなんでもいいや!」と、皿の上に豚が乗っていてフォークとナイフを添えた絵をその場で描きました。それを見たスタッフは大笑い。スタッフがその絵を店中の人に見せると拍手喝采を受けました。ちゃんと豚肉のステーキが私のテーブルに運ばれてきました。芸は身を助けますね(笑)
さて、掲載している9枚の写真を見て何か気が付きませんか?パリなのに観光名所を写したものがありません。エッフェル塔も無ければ凱旋門の写真もない。私はそのような観光名所にはあまり興味が湧かないのです。
地図を見て、メインストリートから一歩入った路地を歩きながらスナップしていきました。私はパリでは“異邦人”ですから、住む人の生活感までは写し撮ることはできません。しかし“自分らしい視点”で撮ることは出来たと思います。もちろん「観光名所を撮るな」と言っているのではありません。ただそのような写真には、そこに行ってきましたというだけの記念写真で終わってしまうことが多いのです。
どこへ行こうとも“自分らしい視点”で写真を撮ることを大切にしてほしいと思います。
観たいのは“あなたが見て感じたパリ”なのです。
ミノルタX-700 35-135mm F3.5-4.5 コダックPKR-64
ミノルタX-700 20mm F2.8 コダックPKR-64
ミノルタX-700 35-135mm F3.5-4.5 コダックPKR-64
ミノルタX-700 35-135mm F3.5-4.5 コダックPKR-64
ミノルタX-700 35-135mm F3.5-4.5 コダックPKR-64
ミノルタX-700 35-135mm F3.5-4.5 コダックPKR-64
滞在したホテルにあった砂糖ミノルタX-700 マクロ50mm F3.5 コダックPKR-64
滞在したホテルの窓から
ミノルタX-700 35-135mm F3.5-4.5 コダックPKR-64 <野寺治孝の使用カメラ>
ミノルタX-700
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