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野寺治孝のフォトレシピ

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野寺治孝のフォトレシピ
公開日:2024/03/18

【スティルライフ編】

野寺治孝
こんにちは、野寺治孝です。
「野寺治孝のフォトレシピ」第2回目はスティルライフ編です。

スティルライフのモチーフは“好きな物”。色、形、質感などのどこが好きなのか。どこに魅かれたのかを考えて撮りましょう。様々な角度から見てアングルを探してください。じっくりとモチーフを“観察”することが大切です。そして、撮り方は2つに分けましょう。

1. 質感を重視するもの。カタログ写真のように、形や質感などがしっかりと分かる撮り方

2. イメージや空気感を生かすもの。背景を生かしつつその背景、場合によってはメインの被写体をボカしてムードある写真に仕上げる撮り方

今回の掲載の写真はほとんどが2です。もちろん1と2が重複していても構いません。それでは、作例をご覧ください。

キヤノン EOS R5 絞り優先AE F4 1/500秒 24-105mmF4(105mm辺り) ISO800 

東京フォーラムのエントランスにあったイスです。きれいな緑色に魅かれて撮りました。テーブル上に飲み物のグラスでもあればドラマチックな印象になるかもしれません。背景をボカして空気感を表現し、レタッチでは全体的に青くして彩度を強めました。

キヤノン EOS R5 絞り優先AE F4.5 1/1600秒 24-105mmF4(98mm辺り) ISO25600

冬の雨の日のケーキ店のウィンドーです。窓越しにモチーフを撮るとガラスに街並みなどが写り込んで空気感が表現出来ます。この写真のように水滴があると湿度や季節感も写ってきます。ピント位置はモチーフ自体か水滴かは考慮しましょう。どちらが正しいということではありません。

ミノルタ X-700 絞り優先AE 35-135mm F3.5-4.5 ISO100

撮影場所はカナダ・バンクーバーのレストランです。バンクーバーには12月に行きましたが、この時期は太陽の位置が低くて一日中斜光でした。その状態は写真家にとって都合が良いことでした。フォトジェニックに撮れる光が一日中続くからです。この写真もランチの時に撮りました。スティルライフに限りませんが写真は“光を読む”ことが大切なのです。

ミノルタ α7700i 絞り優先AE 50mmF3.5 マクロ ISO100

ハワイのローカル線の機内で撮った紙コップのジュースのフタです。普段は見過ごしてしまうようなモチーフでも自分の目をマクロレンズのようにしてモチーフを探すと、今まで見えていなかったものが見えてきます。ある意味“狭い視野”も時には新鮮な画角になると思います。


キヤノンEOS R5 絞り優先AE F4 1/125秒 24-105mmF4(105mm辺りマクロ域) ISO500

公衆電話機です。数字のボタンと可愛いイラストに魅かれました。斜めからのアングルも撮りましたが、正対して撮ったこの写真の方がデザイン的で面白いと思いました。レタッチで少し彩度を上げてポップなイラストっぽく仕上げてみました。

キヤノンEOS R5 絞り優先AE F8 1/2500秒 24-105mmF4(43mm辺り) ISO800

自転車のサドルです。遠くから観ても真っ赤で目立っていました。自転車自体はあまりフォトジェニックでなかったのでサドルに特化して撮りました。真俯瞰からのアングルが一番“絵”になりました。背景にペダルを配置して自転車であることを表現しています。

ミノルタ X-700 絞り優先AE 50mmF1.4 ISO100

ハワイのスーパーで青いリンゴを購入しました。ビートルズのアップルレコードのアイコンにもなっていたので「モチーフに使えそう」と思いました。
朝、ホテルのベランダに光が当たりヤシの影もあったので自分でセッティングをして撮りました。下に敷いた雑誌はページを変えて数カット撮りました。主役の青リンゴはもう決まっているので背景の雑誌に気を配りました。

ミノルタ X-700 絞り優先AE 35-135mmF3.5-4.5 ISO100

ハワイのビーチで仲良くなった一家の女性の指先がフォトジェニックだったので、コーラ缶を持ってもらいました。このような撮影の場合には最初にポートレートを撮ったりしてから作品風の撮影をしましょう。いきなり「指先を撮られせて欲しい!」とお願いしても、一般の方は「?」だと思います。先ずはコミュニケーションが大事です。

キヤノン EOS R5 絞り優先AE F8 1/1250秒 24-105mmF4(25mm辺り) ISO400

散歩中に見つけたカーブミラーです。青空とオレンジ色のコントラストに魅かれました。背景が空で広い場合は、モチーフをどの位の大きさで入れるかがポイントになります。決まりはありませんが迷ったらいろいろな大きさで撮っておき、セレクトの段階で決定しましょう。レタッチでコントラストを上げました。
 

スティルライフ(静物)写真とは?


一口にスティルライフ(静物)写真と言っても多岐にわたります。指輪のような小さな物から、大型車両など大きなものまで。一般的にはテーブル上に収まる程度の大きさのものをスティルライフと考えていいと思います。主に人工物を指しますが、花も花瓶に活けたり、雑誌の上などに置いたりしたらスティルライフ写真と捉えていいでしょう。あまり難しく考えないてくださいね。

画角は一般的には狭くなります。使うレンズは100mm前後です。テーマによっては広角や望遠レンズを使っても差しさわりはありません。小さなモチーフの場合はマクロレンズやズームのマクロ域を使用しましょう。
「モチーフのカッコいい箇所やきれいな部分を切り取る。そしてモチーフの周りに漂う空気感を再現する」感覚が大事だと思います。ぜひ、スティルライフ撮影をお持ちのカメラで楽しんでください。

<野寺治孝の使用カメラ>


キヤノン EOS R5

ミノルタX-700


ミノルタ α7700i
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カメラのナニワ
野寺治孝 NODERA HARUTAKA
1958年千葉県浦安市生まれ。
本郷高校デザイン科、にっかつTV映画芸術学院卒業。広告デザイン事務所、郵便配達員、牛乳販売業など職を転々とするが1984年にポストカードの自費制作販売を機にプロ写真家として活動を開始する。1991年に「有限会社スローハンド・野寺治孝写真事務所」を設立。多岐にわたる被写体を空気感とストーリーを感じさせる独自の作風で多くの作品を発表している。


<主な著書>

個性あふれる“私らしい”写真を撮る方法


カッコいいスナップ写真の撮り方


写真の撮り方レッスンブック


トラベル・フォトレシピブック


パーフェクト・フォトレシピブック


レンズ1本で撮るフォトレシピ
写真がもっとかんたんで楽しくなる野寺流撮影講座