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ショップレポート

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ショップレポート
全国の中古カメラ店と店頭で出合った魅力的なカメラたちを紹介
公開日:2026/02/12

コンデジ入門からオールドレンズ沼まで。カメラライフに刺激をもらえるお店「東京CAMERA」

Text & Photo 鈴木誠


秋葉原駅の昭和通り口を出て徒歩7分。レトロな喫茶店も立ち並ぶ静かなエリアを歩いていくと、今回目指すお店「東京CAMERA」がある。2016年に創業し、2019年から現在の場所(東京都台東区台東1-13-8牛若ビル1F)で営業している。黄色い看板が目印だ。

■初心者にもオススメの機種がずらり


一面のコンパクトデジタルカメラ。大人世代のカメラファンには懐かしい機種ばかり

道路からも目に入るのが、大きな窓一面に並ぶコンパクトデジタルカメラ。そして、店内に入ると壁一面にカラフルなフィルムカメラが並ぶ。オリンパスのペンやトリップ35といった、ルックスでの人気はもちろん、中古カメラとして初心者にも安心して勧められるカメラだという。


オリンパスのペンシリーズやトリップ35など、初心者にも勧めやすいカメラを豊富に用意。カラフルな革で貼りリメイクされた見た目も鮮やか

こうした初心者向けのカメラを手に取れるように陳列しているのは、実際に手に取って、重さや持ちごこちがしっくりくるか気軽に試してほしい。あまり難しく考えずに、カメラとの出会いを楽しんで欲しいという願いからだ。確かに、カメラの選び方もよくわからない状態でガラスケース内の商品を出してもらうのは心理的ハードルが高い。


初心者にオススメなカメラを気軽に手に取れる

そんな手厚さに接すると、いわゆる”カメラ新規”の若いお客さん向けのお店なのかなと感じる。しかし店内を見回すと品揃えの幅広さに驚く。ガラスケースには日本メーカーの銀塩一眼レフカメラや交換レンズが各社まんべんなく並び、ライカやハッセルブラッド、ローライフレックスといった王道の舶来カメラも扱う。マニアも立ち寄りたい品揃えだ。


日本メーカー各社のフィルム一眼レフカメラが並ぶ。レンズも王道の標準系は揃えるように意識しつつ、”置けるものは置いちゃう”というコンセプト。この密度感が楽しい


王道の”中古カメラ店”という趣のあるコーナー。筆者のようなマニア寄りの人間も落ち着ける空間だ


二眼レフコーナーには国産機も。上段「ビューティーコード」の太陽堂光機は、秋葉原に近い神田神保町の発祥


こちらはミノルタAマウント。「α707si Japan」は”Japan=漆”の名前通り、漆塗りで仕上げられた限定モデル。もはや入口付近の”コンデジブーム”を忘れるほどのマニアックさ


■スタッフのカメラ・写真愛が頼もしい


接客スタッフは若い方が多く親しみやすい。向かって左から由利さん、川俣さん、館野さん

印象的だったのは、取材時に店頭に出ていたスタッフの方々が若いこと。皆さん写真とカメラが好きで、代表の吾妻さんも「若いみんなに任せています」と笑顔で話す。カウンターで商品説明されていたスタッフの川俣さんは、商品選びの参考になるよう様々なカメラやレンズで撮影した写真をタブレットに保存。撮影サンプルとしてお客さんに紹介していた。


スタッフが撮影した数々の”作例”。ニッコールレンズのシャープな写りを伝える写真


写真学校の指定教材としても親しまれるNikon FM2。50mm F1.8は薄さが人気の標準レンズだ


古今東西のカメラ、レンズ、そしてフィルムを試した記録。購入の参考として大変心強いし、見ていて楽しい


こちらはオリンパスOMのズイコーレンズで写したもの。オールドレンズらしい、マルチコート以前のフレアの出方が人気だという


OMシリーズの人気機種はOM-1。レトロなカメラの中でも、修理のきく機械式が人気だ

スタッフ自身が楽しんでいるからこそ、初めてのお客さんも挑戦してみたくなるだろう。東京CAMERAでフィルムカメラを買う場合、フィルムの入れ方から基本的な撮影方法まで説明してもらえる。一部カメラは本体とフィルム、電池のセットで販売されており、お店を出たらすぐに撮影を楽しめるためのサポートが充実している。

最初は最低限の操作方法だけを伝え、1本目のフィルムを撮り終えて現像に出しにきたお客さんには「次は絞り値を変えて撮ってみましょう」といった具合に、少しずつレベルアップできるアドバイスをしていくのだとか。

ついつい筆者のようなカメラ好きは、初心者にも大量の情報を浴びせてしまいがち。しかし、幾多のカメラデビューを見守ってきた東京CAMERAのスタッフは、そのあたりのさじ加減もさすがだ。これぞリアル店舗の醍醐味であり、こうしてお店に通うファンが増えるのだろう。


販売中のフィルム。初心者にはまずKODAK「COLORPLUS 200」のようなベーシックな写りのものを勧めつつ、個性的な銘柄も取りそろえる。海外からのお客さんには映画用フィルムがベースの「Cinestill」が人気だという


カプセルカメラことオリンパスXAシリーズは人気上昇中。写真のXA2はどちらも特別色で、付属品のストロボまで揃っているのは珍しい


■オールドコンデジの人気モデルは”毎日変わる”


オールドコンデジも「すぐに使える状態で販売する」をモットーに、バッテリーと充電器をセットにしている。”オールド”だけに本来の付属バッテリーは性能劣化しているケースも多く、互換品を調達してセットにするなど工夫している。また、記録メディアも別売でこそあるものの、すでに主流ではない規格のものも用意されている。


2000年代のコンパクトデジカメ2台。左からカシオ「EXILIM ZOOM EX-Z80」(18,700円)と富士フイルム「FinePix V10」(18,700円)。この世代のカメラで撮る動画もまた”エモい”と評判なのだとか


記録メディアとデータ転送用のカードリーダーも用意

聞いていて興味深かったのは、コンデジ市場で指名買いされる売れ筋の機種は”毎日のように変わる”ということ。特定機種が人気を博すきっかけは、TikTokなどのSNSの影響。そのため流れが速く、予測が立てられないそうだ。

■完全玄人向け!宝探し感覚の「ジャンクガレージ」


店舗の隣には「ジャンクガレージ」。文字通り、ガレージを改装したスペースを活用

ジャンクマニア必見。店舗の隣接エリアには、ジャンクガレージと名付けられたジャンク品の無人コーナーがある。メインの店頭に並べる中古商品は厳しく選別しているそうで、そうでないものはこちらに並ぶ。そのぶんジャンクとはいえ、お宝が多く眠っていそうだ。


ところ狭しと並ぶジャンク品の数々


紛失しがちなキャップやフィルター類も多数揃えられている

取材中にも海外からの旅行客や、学生風の若い男女、中高年のカメラ愛好家といった風情の男性など、ひっきりなしに来客があった。

カメラデビューを手厚くサポートしてほしい初心者にも、ジャンク品のお宝探しをしたい玄人にも優しい。秋葉原駅から歩ける立地も含め、カメラ好きの巡回ルートに追加必至のお店である。


<ショップ情報>

東京CAMERA
東京都台東区台東1丁目13−8 牛若ビル 1F
TEL:03-5826-8084
営業時間:10:30〜19:00
定休日:月曜日
最寄り駅:JR 秋葉原駅
ショップサイト:https://tokyocamera.net/

※当記事に記載、または掲載の画像にある価格は取材当時のものです。商品在庫および価格は変動しますので、詳しくは店舗までお尋ねください。


 
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鈴木 誠(すずき・まこと)
ライター。カメラ専門ニュースサイトの編集記者として14年勤務し独立。会社員時代より老舗カメラ雑誌やライフスタイル誌に寄稿。現在は楽器やオーディオ&ビジュアルの専門誌にも関わる。趣味はドラム/ギターの演奏とドライブ。日本カメラ財団「日本の歴史的カメラ」審査委員。YouTubeチャンネル「鈴木誠のカメラ自由研究」
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