TOP > コンテンツ一覧 >

オールドレンズ・ライフ

6
オールドレンズ・ライフ
公開日:2013/03/28

水中カメラのレンズで地上を撮る

photo & text 澤村 徹
向かって右側がフォーカシングダイヤル、左側は絞りダイヤルだ。数あるオールドレンズのなかでも相当奇抜なデザインだが、NEX-5に付けた姿は思いのほか違和感がない。 

フランジバックの短いミラーレス機は、実に様々なマウントのレンズが装着できる。カメラ史上のめぼしいマウントはおおむね網羅し、昨今はマイナーかつレアなマウントにも対応しはじめた。なかでも極めつけといえるのが、ここで取り上げるニコノスマウントアダプターだ。
ニコノスは、ニコンが1960年代に発売した水陸両用カメラだ。初期のモデルはフランス・スピロテクニーク社のカリプソがベースになっており、水中撮影もこなす独特のデザインを採用している。ニコノスマウントのレンズは水中専用と水陸両用があり、ニコノスマウントアダプターは水陸両用の35ミリと80ミリで撮影が可能だ。ともにニッコールレンズなので、写り自体は安定している。何よりも、水中カメラのレンズで撮るという趣向がマニア心をくすぐるだろう。



定評あるニッコールレンズをベースにしているだけあって、水陸両用レンズとはいえ堅実な描写力だ。
SONY NEX-5+W-Nikkor 35mmF2.5 絞り優先AE f5.6 1/320秒 +0.3EV ISO200 AWB RAW


ニコノスマウントアダプターは焦点工房で取り扱いがある。マイクロフォーサーズ用とNEX用があり、ともに価格は11,800円。同社Yahoo!オークションで即決購入できる。




CAMERA fanでニコノスを探してみる


<プロフィール>


澤村 徹(さわむら てつ)
1968年生まれ。法政大学経済学部卒業。オールドレンズ撮影、デジカメドレスアップ、デジタル赤外線写真など、こだわり派向けのカメラホビーを得意とする。2008年より写真家活動を開始し、デジタル赤外線写真、オールドレンズ撮影にて作品を制作。近著は玄光社「アジアンMFレンズ・ベストセレクション」「オールドレンズを快適に使うためのマウントアダプター活用ガイド」、ホビージャパン「デジタル赤外線写真マスターブック」他多数。

 

<著書>


アジアンMFレンズ・ベストセレクション



オールドレンズを快適に使うためのマウントアダプター活用ガイド



ソニーα7 シリーズではじめるオールドレンズライフ