TOP > コンテンツ一覧 >

ニュース&トピックス

13
ニュース&トピックス
公開日:2015/01/05

ケンコー・トキナーサービスショップ 中野本社にオープン

photo & text 中村 文夫


ケンコー・トキナーは、1月5日東京中野の本社ビル2階にショールーム「ケンコー・トキナーサービスショップ 」をオープンした。
ケンコー・トキナーは日本を代表する写真用品の総合商社。ケンコーフィルターに始まり、トキナーレンズやスリック三脚、そしてタムラックやコッキンなどの海外製品など、扱うブランドは100を下らない。商品の種類の多さを如実に表しているのが、毎年CP+で配布される写真・映像用品年鑑に占めるケンコーのページ数。60ページを越えるボリュームは他社の追随を許さない。最近では写真用品売場に大きな面積を割く量販店も増えているが、いくら広い売り場でもすべてのケンコー商品を展示することは不可能。しかし、このショールームの展示商品の総数はなんと3150点。さすがに全商品を網羅というわけにはいかないが、主要商品のほとんどを実際に手に取って見ることができる。





フィルター体験コーナーでは、フィルターの効果を自分の目で確かめることができる。



スリックの三脚を展示したコーナーでは、持参した機材を取り付けて試すことが可能。スペースが広く取ってあるので、量販店の売り場のように三脚どうしの脚がぶつかることもない。




壁面に掲示された商品の解説パネル。
アルミパイプとカーボンパイプの剛性を比較する装置。




トキナーをはじめ交換レンズを展示するコーナー。レンズのレンタルも準備中だ。
トキナーレンズの売れ筋商品AT-X116プロDXII 11-16ミリF2.8アスフェリカルの内部構造が見られるレンズ組立フローチャート。




露出計やカラーメーターを展示するコーナー
デジカメ用液晶プロテクターの展示コーナー。現行商品だけでなく、製造中止になったカメラ用の製品もあり、在庫があれば買うこともできる。




タムラックやアオスタなど、カメラバッグを展示するコーナー。特にカメラバッグは、カタログに記載された寸法から自分の機材に合ったサイズの商品を探し出すのが意外と難しい。ここに来れば最適なものが簡単に選び出せる。
一般のカメラ店ではあまり見かけないコンパクトデジカメも展示。写真はカメラ前面に自分撮り用大型モニターを備えたDSC880DW。ヒンジによる回転部分がないので高い防水性を備えている。




被写体として用意された鉄道模型のレイアウト
ショールームのエントランスには天体望遠鏡を設置。ケンコーブランドのほか、ミードなどの輸入品も展示されている。



KPI(ケンコー・プロフェッショナル・イメージング)は、プロ用機材を扱うケンコーのグループ会社。ショールーム内にはスタジオを併設し、ホースマンのビューカメラやゴッセン製露出計のほか、本格的なスタジオ用照明、トキナー製シネ用レンズなどKPIが扱う商品を展示。商品のデモンストレーションのほか、セミナーなども実施される。



 

 


1970年頃のケンコー製品コーナー

ショールームのもうひとつの見どころは、ケンコー、スリック、トキナーなどの歴史を解説するコーナー。歴代の名機のほか、試作品なども見ることができる。



1948年に始まるスリックの歴史を解説するコーナー。当時の製品の実物も展示されている。
1956年頃に発売されていた暗箱アダプター。三脚穴を持たない木製暗箱に通常の三脚を取り付けるために使われた。時代を感じさせる商品だ。





トキナーの旧製品を展示するコーナー。80年代以降の懐かしいレンズを見ることができる。
試作のみで製品化されなかった超望遠レンズ。AT-XSD800ミリF8(手前)とAT-XSD1200ミリF11


双眼鏡展示コーナー
通信販売専用モデルなども展示してある。
顕微鏡や地球儀、プラネタリウムなどが並んだ教育用グッズのコーナー




スマホ用アクセサリーコーナー
補聴器やサポーターをはじめ、ケンコーが扱う健康グッズの数々。



7階には液晶プロジェクターを完備したセミナー会場があり、写真教室などの開催も予定している。



今回ショールームを案内してくれたケンコー・トキナー 広報・宣伝課 田原栄一さん

写真用品に限らず、カタログを見て取り寄せた商品が想像していたイメージと異なるという経験をした人は多いだろう。特に写真用品の場合、商品のサイズや色だけでなく、自分の所有する機材との互換性など、さまざまなリスクが付きまとう。やはり自分の目で確かめてから買うのがいちばんだが、欲しい商品がいつも販売店にあることは限らない。そして、商品について疑問が生じても納得できる答えがすぐに得られないこともあるだろう。メーカーのショールームなら、こんな心配は無用。じっくり商品を吟味できるうえ、疑問点があれば、即座に的確な答えが返ってくる。とにかくアイテム数が多い写真用品にとってショールームは大切な存在と言えるだろう。今回紹介したケンコーショールームは、一般のユーザーが利用できる写真用品のショールームとして国内最大規模。まさにケンコー製品の立体カタログの誕生である。


ケンコー・トキナーサービスショップ
住所:〒164-8616 東京都中野区中野5-68-10 KT中野ビル2F
電話番号:03-6840-1105(代表)
営業時間 9:30-17:30 土日、祝日、年末年始休業

ウェブサイト:ケンコー・トキナー
http://www.kenko-tokina.co.jp/




中村 文夫(なかむら ふみお)

1959年生まれ。学習院大学法学部卒業。カメラメーカー勤務を経て1996年にフォトグラファーとして独立。カメラ専門誌のハウツーやメカニズム記事の執筆を中心に、写真教室など、幅広い分野で活躍中。クラシックカメラに関する造詣も深く、所有するカメラは300台を超える。日本カメラ博物館、日本の歴史的カメラ審査委員。
BACK NUMBER
  2013/11/25
4K映像体験会