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田中政雄さん 大正4年(1915年)3月24日東京生まれ。平成27年(2015年)4月13日逝去。(享年100) 全日本写真材料商組合連合会カメラ部長や東京写真材料商業協同組合理事長などの要職を務めたほか、広範な知識と経験をもとにカメラJIS規格委員、日本写真機光学機器検査協会(現・日本カメラ財団)の初代歴史的カメラ審査委員として活躍した。 経営するカメラ店は、青梅街道と環状8号線が交差する荻窪の四面道にあったが10年ほど前に閉店。その後はお得意さんを相手に自宅でカメラ販売を続けていた。この写真は亡くなった年の1月29日、田中さん所蔵のライカノクチルックス50ミリF1.1をライカM9に装着して撮影した。 |
100台のカメラは「カメラのはなし」の記事と一緒に展示されている。 |
開会式で挨拶する日本カメラ財団の谷野理事。テレビ東京の「なんでも鑑定団」に出演する際、分からないことがあれば田中さんのアドバイスを受けていたという裏話を披露した。 |
オントフレックス (1933年・フランス)「カメラのはなし」の第1回目に登場した記念すべきカメラ。レボルビング機構を搭載したユニークな二眼レフだ。 |
スプートニク(1955年・旧ソビエト連邦) 6×6判二眼レフを二台繋げたようなスタイルをしたステレオカメラ。ロシアカメラがブームになる以前から、こんなカメラを取り上げていたとは! |
ボルシーC(1950年・アメリカ) 35ミリフィルムを使うアメリカ製二眼レフ。アルパフレックスを手掛けたジャック・ボルスキーが設計、自らの名を冠して発売した。 |
テッシナ(1950年・スイス) 腕時計のように手首に装着できる超小型二眼レフ。スプリングモーターでフィルムを巻き上げる。 |
マーキュリーII(1940年・アメリカ) 円盤状のシャッター幕が回転して露光するロータリーシャッターを採用。135フィルムを使用し18×24ミリの画面を撮影する。 |
コンタックスD(1950年・旧東ドイツ) コンタックスSに次いでファインダーにペンタプリズムを採用した35ミリ一眼レフ。レンズマウントはM42のスクリュー式。 |
アルファ2(1963年・ポーランド) 縦型の35ミリレンズシャッターカメラ。写真に写っているブルーのほか、グリーンとレッドのカラーバージョンがある。 |
キンシ(1941年・日本) 理研光学(現リコー)が戦前に発売した127フィルムを使用するクラップカメラ。金鵄勲章に由来する商品名が時代背景を反映している。 |
カリプソ(1960年・フランス) スピロテクニーク社が開発した35ミリ水中カメラ。後にニコンが製造を引き継ぎ、ニコノスとして普及する。 |
ベビースーパーフレックス(1938年・日本) 現在は自由雲台メーカーとして知られる梅本製作所が、戦前に製造した127フィルムを使うレンズ交換式一眼レフ。 |
アムレッテ(1925年・オーストリア) 135フィルムを使用する初期の製品。画面サイズは24×35ミリで、シネカメラのようにパーフォレーションをかき落としてフィルムを送る。 |
ベガIIa(1950年・イタリア) イタリア製のライカコピー機。軍艦部のボディカバーにテーパー加工を施すなど、デザインに凝ったイタリアらしい製品だ。 |
フォトン(1948年・アメリカ) スプリングモーターを内蔵し6コマ/秒の連写ができる。100万ドルの開発費を投じて開発された。 |
レイフレックス(1951年・イギリス) ペンタプリズムではなく、2枚のミラーをファインダーに採用した35ミリ一眼レフ。 |
ザ・コダック(1888年・アメリカ) ロールフィルムを使用する最初のカメラ。フィルムを詰めた状態で販売され、取り終わるとカメラごとメーカーに送付。プリントと一緒に新しいフィルムを詰めたカメラが返却された。 |
田中さんの著書を展示するコーナー。なかでも「二眼レフのはなし」は内外の二眼レフを網羅した資料として、二眼レフコレクターの間で評価が高い。 |
中村 文夫(なかむら ふみお) 1959年生まれ。学習院大学法学部卒業。カメラメーカー勤務を経て1996年にフォトグラファーとして独立。カメラ専門誌のハウツーやメカニズム記事の執筆を中心に、写真教室など、幅広い分野で活躍中。クラシックカメラに関する造詣も深く、所有するカメラは300台を超える。日本カメラ博物館、日本の歴史的カメラ審査委員。 |
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