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公開日:2017/04/09

日暮里にフィルムカメラ好き3人がオープンしたお店「三葉堂寫眞機店」

photo & text 大村祐里子

2017年2月、東京・日暮里にフレッシュなカメラ店がオープンした。日暮里駅から少し歩いた閑静な地に居を構えるその店の名は「三葉堂寫眞機店(みつばどうしゃしんきてん)」。このお店を立ち上げたのは、熱心なフィルムユーザーである、稲田慎一郎さん、松田拓也さん、佐藤彰紀さんの三人。店長の稲田さんはワインの販売会社で培ったコミュニケーション力で接客・営業を、DPEショップで働いていた経験をもつ松田さんはプリント・広報を、修理師として修行を積んできた佐藤さんはメンテナンスを担当している。それぞれの得意分野を生かしているのが店の特徴だ。三人で立ち上げたので、店名を「三葉堂」とした。


左からスタッフの佐藤彰紀さん、稲田慎一郎さん、松田拓也さん

敷居が高いと思われがちな中古カメラ店をもっと身近にしたい、女性や若い人が立ち寄りやすい店にしたい、というのが三葉堂寫眞機店のコンセプトだ。その根底には「数十年後にも、フィルムカメラを買ったり、自分のカメラを修理してもらえる場所が欲しい」という店長・稲田さんの熱い想いがある。フィルムカメラ好きが作ったゆえ、店のあらゆる場所にスタッフの「ユーザー目線」を感じることができる。



販売している商品のラインナップを見ると、ニコンFM2やペンタックスSPなど、各メーカーの代表機種と、マニュアルフォーカスレンズを中心に取り揃えている。修理師が常駐している強みを生かし、商品はすべてメンテナンス済み。価格は税込で表示し、若い人にも手が届きやすい価格帯に設定。レンズとボディをセットにして提供したり、購入後すぐに使えるように提案もしている。



店長の稲田さん
ゆくゆくは、いまのラインナップをベースに、さらに取り扱う商品の種類を増やしていくとのこと。また、フィルムそのものも販売する予定だ。現在、店の半分をギャラリーや撮影スペースとして使えるよう準備中。将来は、カメラの購入から現像・プリント、展示までトータルでサポートできる店を目指している。


修理担当の佐藤さん

<修理サービスについて>
修理サービスだが、メカニカルシャッター機の「部分修理」をメインに受け付けている。ネジ、バネ、ギアが由来の症状は店内でメンテナンス可能。電子基板や露出計の調整は店内では行なっていないが、外注整備は可能。まずはカメラをお店に持ち込んで見てもらい、修理の可否を判断してもらおう。




広報担当の松田さん
もともとSNSで、フィルムを使用した作品を発表していたというメンバー。そのネットワークもあり、SNSをきっかけに来店されるお客様がとても多い。




<プリンター、スキャナーのレンタルサービスについて>
店頭ではプリンターとスキャナーのレンタルサービスも行なっている。プリンターを家に置けない方、自分の好きな用紙でプリントをしたい方、スキャンデータから大きく引き伸ばしたプリントをしたい方、ZINEを作ってみたい方に特にオススメのサービスだ。
プリンターはエプソンのSC-PX5VII。2Lまでのサイズ出力であれば、利用料は15分500円で、A4以上であれば15分1,000円でレンタル可能。用紙は利用者が持ち込む。
スキャナーはエプソンのGT-X980。30分1,500円でレンタル可能。35mm判から8×10のフィルムまで対応。

 

三葉堂寫眞機店で見つけた大村祐里子オススメのフィルムカメラ



(左)Rolleiflex MX Zeiss-Opton Tessar 75mm/f3.5 ¥49,800
付属品:ケース・フード・フィルター
(右)Rolleiflex 3.5b Carl Zeiss Jena Tessar 75mm/f3.5 ¥49,800
二眼レフの代表格といえばローライフレックス。両者ともにレンズの明るさこそ2.8Fに劣るが、75mmという使いやすい画角が魅力的だ。価格が20万円近くすることもある人気のローライフレックス 2.8Fなどに比べると格安。「とにかくローライフレックスを使ってみたい」という方にオススメだ。




BRONICA S2 ¥30,000
6×6判縦走りフォーカルプレーン式一眼レフカメラ「ゼンザブロニカ」シリーズの代表格である「S2」。カメラとしての完成度が非常に高い。写りが良く、寄れるレンズがついてこの値段は良心的。筆者も愛用している。




Nikon FM2 ¥30,000
Nikon Ai-Nikkor 50mm/f1.8 S ¥12,800
ニコンの小型一眼レフカメラといえばこれ。精度と耐久性が高くロングセラーとなった一品だ。装着しているレンズ「50mm/f1.8 S」は、非常に軽量でコンパクトで薄型のパンケーキタイプ。フィルム一眼レフが欲しくなったら、このセットを購入すればまず間違いない。筆者もユーザーだ。




OLYMPUS OM-1(bk) 50mm/f1.8 ¥19,800
世界最小最軽量の35mm一眼レフとして注目を浴びたOM-1。レンズがついてこのお値段。携帯性に優れているので、女性にもオススメ。お散歩カメラとしても活躍しそうだ。


 

クラカメ大好き ゆり茶のお買上げ品


KONICA C35 ¥7,000
クラシカルなデザインが魅力的なKONICA C35。小型軽量かつ、写りの良いヘキサノンレンズがついている。昔持っていたのだが、ショーケースを眺めていたらまた欲しくなってしまい購入。









三葉堂寫眞機店(みつばどうしゃしんきてん)
〒116-0014 東京都荒川区東日暮里5-32-6 染谷ビル101
Email : info@mitsubado.com
Tel /Fax: 03-6884-4943
営業時間:11:00〜19:00
休み:水・木曜日
ウェブサイト:https://www.mitsubado.com/


 
 著者プロフィール  
大村 祐里子(おおむら ゆりこ)

1983年東京都生まれ
ハーベストタイム所属。雑誌、書籍、俳優、タレント、アーティスト写真の撮影など、さまざまなジャンルで活動中。
著書「フィルムカメラ・スタートブック」、「身近なものの撮り方辞典100

ウェブサイト:http://omurayuriko.jp/
ブログ:http://shutter-girl.jp/
Instagram:@yurichayuricha
 
 

大村祐里子・著書


身近なものの撮り方辞典100


フィルムカメラ・スタートブック
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