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ふぃるむかめら・のすたるじぃ

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ふぃるむかめら・のすたるじぃ
写真家兼占い師のRinco Koyamaが、フィルムカメラで何気ない日常を写した連載記事です。郷愁を誘う写真と、タロットで占う毎月の運勢も必見です。【毎月更新】
公開日:2024/12/16

【令和6年12月】 ポートレートは、心と対話すること。

Rinco Koyama
Leica IIIf Summitar 5cm F2
F3.5 1/200 Kodak GOLD 200
「冬に咲く花」


ポートレートを撮影するときに大切にしていることはありますか?
カメラ、レンズ、フィルム、ロケーションなど要素は色々ありますよね。

私は、ポートレートに対する苦手意識がありました。「上手く撮らないと」といったプレッシャーが緊張となり、相手に伝わって、出来上がった写真はなんだか表情が固かったり、ぎこちなかったり。

「なんて人を撮影するのが下手なんだろう」と最初は落ち込みましたが、フィルムカメラで撮影していくうち仲間も増え、「私のことも撮ってほしい」と言ってもらえるようになりました。
そこで初めて、苦手な「ポートレート」と向き合うタイミングが来たのです。

この記事で多く登場するモデルの優花さんは、私のスナップ写真を好きで見てくれていた方で本人からのオファーがあって撮影させていただくことに。
彼女が好きな花と一緒に撮影しようと思い、冬桜とともにシャッターを切りました。
淡く白い花と、優花さんの笑顔が儚く、淡雪のようだと思ったことをおぼえています。

自分なりにポートレート撮影を重ねるなかで気づいたことは、後半でお伝えしますので最後までお読みいただけると嬉しいです!




Leica IIIf Summitar 5cm F2
F3.5 1/200 Kodak GOLD 200
「花から覗く瞳」


花を撮るときは、人物と花との「一体感」を意識しています。
例えば、ひまわりだったら元気なポーズや表情、花壇に咲いている花であればしゃがんでもらって可愛らしく、など。

冬桜の場合は、どこか「寂しげで凜とした雰囲気」を持っているので片目を隠して、もう片方の瞳が強調されるように撮影しました。


Leica IIIf Summitar 5cm F2
F3.5 1/200 Kodak GOLD 200
「ふわりと笑う横顔」


私は、自然な表情を引き出したいので「会話」を大切にしながら撮っています。
また、自分の撮りたい写真のイメージなども伝えつつ、相手からの希望も聞いたりして
「一緒に作り上げていく感覚」も、重要視しているポイントです。
この写真は、会話の中での「ふとした笑顔」も素敵だなと感じてシャッターを切った一枚です。




Leica IIIf Summitar 5cm F2
F2 1/100 FUJIFUILM FUJICOLOR100
「ラストチャンス」

冬、夕暮れから陽が落ちていくスピードって本当に早いんです。コート、マフラーがあっても水辺なので気温も低い場所。
「あと少し大丈夫ですか?」と頑張ってもらって、撮影した一枚です。
溶けていく夕陽と、優花さんの素敵な笑顔をおさめることができました。



 Nikon F2 Ai Nikkor 50mm f/1.4S F1.4
1/500 KODAK PROFESSIONAL PORTRA 400


仙台から母と妹が遊びに来た時の写真です。「なんだか恥ずかしいね」と言いながらも、ポーズをとってくれました。家族を撮るのはちょっと照れくさいですが、過ごしている時間を写真に収めることができると嬉しいのです。


Nikon F2 Ai Nikkor 50mm f/1.4S F1.4
1/500 KODAK PROFESSIONAL PORTRA 400
「何歳になっても母と娘」


ボランティア活動、旅行、孫育てなど、とてもアクティブな母。
昔は母に手を引いてもらっていた妹だけど、今は腕を組んでしっかり母を支えています。「また遊びに来ようね」と話している様子を撮りました。

人を撮るのが苦手だった私ですが、ポートレートをたくさん撮っていくうちに気づいた大切な要素は「私(撮影者)が楽しく撮ること」です。

気持ちよく風が吹く公園だったり、夕陽が綺麗な場所だったり。
自分が「心地いいな」と思う場所で撮ることも、いいヒントになるのかなと思います。
人なので思っていることや、感情は相手にも自然と伝わっていくのです。

自然な表情を引き出したい時は、カメラ選びも工夫します。
撮られ慣れてなくて、一眼レフだと身構えてしまう。という人なら、コンパクトなカメラを使うと相手も緊張感なく写ってくれます。
このような「相手に合わせたカメラ選び」もおすすめです。

友人や家族、身近なひとの「一緒に過ごす大切な一瞬」を撮ってみてくださいね。

ポートレート撮影の合間に撮ったスナップ写真も、数点ご紹介します。

 

Leica IIIf  Summaron 3.5cm F3.5 
F3.5 1/200 FUJIFUILM FUJICOLOR100
「青空と花」


空気が澄んでいるのですっきりと雲がない冬の日は、ブルーが綺麗に映えるFUJIFILMのフィルムを使います。
白く小さい花が空の青色のコントラストが綺麗だなと感じて撮影した一枚です。



Leica IIIf  Summaron 3.5cm F3.5 
F3.5 1/50 FUJIFUILM FUJICOLOR100
「休憩、ホットケーキ」


撮影で一息つく時は、カフェに入ることが多いです。ホットケーキが美味しいと評判の喫茶店に立ち寄りました。
お店で食べるホットケーキは「雰囲気」込みで美味しいなと感じます。
店内がちょっと暗かったので、シャッタースピードは遅めで頑張って撮りました。


Leica IIIf Summitar 5cm F2
F3.5 1/200 Kodak GOLD 200
「穏やかな午後の光」


街を散歩しているときに撮影しました。
私は午後から活動することが多く、14時〜16時くらいの柔らかな光が差し込んでいる時間がとても好きです。飲食店もランチタイムが終わり、ゆったりとしている時間帯。
街を散歩しながら写真を撮り、次の休憩場所を探すのも良いですね。



Leica IIIf Summitar 5cm F2
F3.5 1/200 KODAK PROFESSIONAL PORTRA 400
「光の方へ」


冬の澄んだ空気の中、颯爽と走っていく自転車。
風を切って進んでいく様子がとても気持ちよさそうでした。
逆光で撮影するときの「フレア」が好きで、レンズによって表情が違うのでそれも「味」として楽しんでいます。

ポートレートもスナップも、他の写真も「大切な瞬間を残す」ことは変わらないです。
忘れたくない大切な瞬間を楽しみながらおさめてください。

占い師 Rinco Koyamaのタロット占い


【12月生まれのあなたの運勢】

12月生まれの方へ、タロットいからのメッセージ「ペンタクルスのキング」。


物質的な豊かさを象徴する人物のカードです。

プロフェッショナルを表すカードでもあり、尊敬する写真家の講座やワークショップがあればぜひ参加してみてください。
自分だけでは気づかなかった「プロの視点」に触れることができ、あなたの写真もグッと上達するでしょう。

機材についても「老舗のカメラ店」や「販売のプロの意見」を参考にしてみるといい機材との出会いがあるかも。

2024年もあと一月足らずで終わり。
2025年に備えてカメラのメンテナンスをして、良い年末年始をお過ごしくださいね。


<Rinco Koyamaの使用カメラ>


Nikon F2


 


Leica IIIf

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Rinco Koyama
宮城県仙台市出身。フィルムカメラをメインにスナップやポートレートを撮影する、写真家兼占い師。個人撮影や書籍への寄稿など多岐にわたり活動。10歳からタロットを学び始め、占い歴は20年以上となる。

https://x.com/RincoKoyama
Instagram https://www.instagram.com/rinco_koyama/
note https://note.com/rinco_notebook/