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OM-1の改良型。専用ストロボT20、T32を装着した場合、チャージ完了時にファインダー内にLEDが点灯するようなった。他はOM-1と同じだけど、細かいところにデザイン的な改良点がある。初期のOM-1はモータードライブ仕様にするには改造が必要だったが、OM-1Nでは改造を施さずともモータードライブ、ワインダーの無調整装着が可能である。 |
![]() | シャッターダイヤルはマウント基部にある。ファインダー内には、何の情報表示もないため、ファインダーを覗いてシャッター速度を変更するのは難しい。正統派のOM使いはシャッターダイヤルのローレットの位置で、シャッター速度の設定がわかったらしい。 |
![]() | 従来の一眼レフカメラのシャッターダイヤルの位置にはASA(ISO)感度ダイヤルとなっている。カメラを低くできた理由はここにもあったようだ。OM-1Nでは、フィルム巻き上げレバーの角にアールがつけられ、連続撮影しても指が痛くならないように工夫されている。 |
![]() | マウント径はかなり大きい。将来的な発展性を見込んでのことか、カメラ全体に対する比率からすれば、かなりの占有面積となる。ミラーも大型で長焦点レンズを使用してもミラー切れが少ないように工夫されている。 |
![]() | 露出計のスイッチも大型。メカニカルカメラであり、受光素子もCdsだから、消費電流が小さい。けれどこれだけの大型のスイッチを設けたのは何か理由があったのだろうか。 |
![]() | 電池室。当初は水銀電池1個を使用したが、水銀電池の製造が廃止された後、オリンパスは長くOM-1を使ってもらうようにするため、SR-44(LR-44)型の電池が使用できるように有償で改造を行っていた。これは改造済みの電池室である。これも米谷氏による提案だったという。 |
![]() | 左がリワインドレバー、右がミラーアップレバー。いわゆるRボタンの代わりになるもの。ミラーアップは必然がないと米谷氏が述べていたのを読んだ記憶があるが、OM-2では廃止されている。 |
OM-2の改良型でOM-1Nと発売時期は同一。TTLダイレクト測光を装備。低速シャッター時にはフィルム幕面の反射をそのまま測光する。またTTL調光ストロボを世界ではじめて採用。撮影距離や使用レンズの制約がなく、またストロボをカメラ位置から離しても露出制御が可能であったため、とくにマクロ撮影分野の写真家には大歓迎された。もっとも調光精度は現代のそれとは比べものにはならないし、スローシンクロができないという欠点もあったが、画期的な測光システムだったことは確かである。 |
![]() | 米谷氏は取り外せるものは全部着脱可能にしようという設計思想を持っていたらしい。巻き上げレバーも着脱式にして、モードラ使用時には取り外せるように考えていたという。OM-2Nにはシューの4型を使用する。 |
![]() | フィルム感度ダイヤル部。OM-1、OM-1Nと同じ位置だけど、露光補正用の指標がついている。OM-2Nでは露光補正中には戻し忘れがないようにシグナルが出るように改良されている。なおTTLダイレクト測光方式のためAEロック機構は存在しない。 |
![]() | OM-1、OM-1Nと同位置にある。スイッチを入れなくても、ある程度の明るさがあればAEで制御されるようになっている。AEによる長時間露光も可能で、露光中に光の変化があればそれに合わせてAEは制御された。電池の容量チェックレバーも兼ねる。下部は電池容量のチェック用LED。 |
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OMズイコーは20ミリマクロから250ミリの超望遠まで、開放値F2のレンズを用意していた。これは画期的なこと。ただし、私の経験からすれば、一部を除くレンズはF値の暗いほうが高性能だったと思う。 |
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![]() | 赤城耕一 東京生まれ。出版社を経てフリー。エディトリアルやコマーシャルの撮影のかたわら、カメラ雑誌ではメカニズム記事や撮影ハウツー記事を執筆。戦前のライカから、最新のデジタルカメラまで節操なく使い続けている。 主な著書に「使うM型ライカ」(双葉社)「定番カメラの名品レンズ」(小学館)「ドイツカメラへの旅」(東京書籍)「銀塩カメラ辞典」(平凡社) ブログ:赤城耕一写真日録 |
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