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最新デジタルカメラで使いたいオールドレンズたち

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最新デジタルカメラで使いたいオールドレンズたち
公開日:2018/03/08

第1回 フルサイズでオールドレンズ総AF化 SONY α7RIII

text & photo澤村徹


2018年1月、とある電子接点付きマウントアダプターの最新ファームウェアが公開になった。これがオールドレンズにとって小さからぬ意味を持つ。そのマウントアダプターの名はTECHART LM-EA7、ライカMレンズを軒並みAF化するというキワモノ中のキワモノだ。このLM-EA7がファームアップにより、ソニー  α7RIIIとα9をサポートした。最新フルサイズ機でオールドレンズがAF動作する。そんな夢のような時代の到来だ。
 
SONY α7RIIIにTECHART LM-EA7を装着。その先に付けたSummilux 50mmF1.4がAF動作する。

LM-EA7は小型モーターを内蔵し、レンズ側のマウント面を前後させる。この動きでオールドレンズをAF化するわけだ。かつてフィルム面を動かしてAFを実現したCONTAX AXというカメラがあった。その逆パターンと考えればわかりやすいだろう。LM-EA7は像面位相差AF対応のソニーEマウントボディに対応した製品だが、α7RIIIとα9は像面位相差AFがより進化し、LM-EA7側の対応に時間がかかっていた。言わば待ちに待ったファームアップというわけだ。
 
液晶メニューのカスタムキーを開き、任意のカスタムキーに「再押しAF/MFコントロール」を割り当てておこう。

ただし、α7RIIIでLM-EA7を使う際、ひとつ注意点がある。それはAFとMFの切り替え操作についてだ。α7IIは背面にAF/MF切り替えボタンがあり、AFが悩むようなシーンは速やかにMFに切り替えることができた。それに対し、α7RIIIは背面にAF/MF切り替えボタンがない。どうやってMFに切り替えればよいのか? これはカスタムキーで対処可能だ。カスタムキーに「再押しAF/MFコントロール」という機能があり、これを任意のカスタムキーに割り当てておく。個人的にお薦めは、C2ボタンに「再押しAF/MFコントロール」を、C1ボタンに「ピント拡大」をアサインするスタイルだ。こうすると、シャッター操作も含め、フォーカス関係を人差し指1本で操作できるようになる。操作効率のよいカスタムだ。
 
お薦めはC2ボタンに「再押しAF/MFコントロール」を、C1ボタンに「ピント拡大」をセットするスタイルだ。これで人差し指だけでフォーカス関係を操作できる。
 

実写・SONY α7RIII + LM-EA7 + Summilux 50mmF1.4初期型

実写による操作感を見ていこう。今回はライカMマウントのSummilux 50mmF1.4初期型で試写してみた。α7RIIIでフォーカスモードをスポットSに設定し、フォーカスエリアを任意の場所に移動する。たいていのシーンですばやくピントが合い、AF精度の良さを実感できた。LM-EA7は昨今オールドレンズファンの間で人気急騰中のアイテムだが、α7RIIIとの相性も申し分ない。MFのオールドレンズをAFで使う。これは未来予想図ではない。今日からはじめられるオールドレンズの最先端スタイルだ
 
SONY α7RIII + Summilux 50mmF1.4 + LM-EA7
絞り優先AE F1.4 1/1250秒 ISO100 AWB RAW
スポットSで中央の金のダルマにピントを合わせた。ほぼ中央一点ということもあり、俊敏なAF動作だった。

 
SONY α7RIII + Summilux 50mmF1.4 + LM-EA7
絞り優先AE F1.4 1/640秒 -0.7EV ISO100 AWB RAW
フォーカスエリアを周辺部に移動し、お稲荷さんにピントを合わせる。周辺部でもスマートにAFでピント合わせできた。

 
SONY α7RIII + Summilux 50mmF1.4 + LM-EA7
絞り優先AE F1.4 1/3200秒 ISO100 AWB RAW
かすかに風が拭き、旗がゆれている。多少動きのある被写体でもAFでピント合わせできた。ただし、LM-EA7が動体に強いわけではない。多少動きのあるものでもピントが合う、という認識がよいだろう。

 
SONY α7RIII + Summilux 50mmF1.4 + LM-EA7
絞り優先AE F2.8 1/500秒 ISO100 AWB RAW
右上の石にピントを合わせた。写り込んだ太陽でフレアが射す状態だが、問題なくAFで合焦してくれた。



【関連サイト】
焦点工房
TECHART(テックアート)LM-EA7 ライカMマウントレンズ - ソニーα.Eマウント電子アダプター 
http://www.stkb.jp/shopdetail/000000000608/

TECHART LM-EA7 ファームウェアアップデート: Ver.6.0.0 公開!
http://stkb.co.jp/info/?p=7354



 
 
澤村 徹 プロフィール
フリーライター・写真家

マウントアダプターを用いたオールドレンズ撮影、デジタルカメラのドレスアップ、デジタル赤外線写真など、ひと癖あるカメラホビーを提案している。2008年より写真家活動を開始し、デジタル赤外線撮影による作品を発表。玄光社「オールドレンズ・ライフ」の他、雑誌、書籍など数多く執筆。

ウェブサイト:http://www.metalmickey.jp/
Twitter:https://twitter.com/tetsu_sawamura
 
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