EとFの大きな違いはピント調節ノブに取り付ける露出計の使いやすさ。Fは露出計が絞りやシャッター速度のダイヤルと連動している。しかしEの露出計はあくまでEV値メーター。背面の表で絞りとシャッター速度を割り出し、ダイヤルで改めて設定する必要がある。しかし経年劣化で精度が怪しい露出計を使うより、今ならスマホの露出計アプリで測る方が楽だし正確。他にもEとFの違いはあるが、3.5Fは2.8Fと並ぶローライの最高傑作とされ、中古価格もそれなりに高い。なので3.5Aや3.5Bに比べると不具合や不便も少なく、レンズもテッサーじゃなくてプラナー。それでいてお買い得な3.5Eか、あまり見かけないけれど3.5E2や3.5E3をおすすめする次第。MADE IN GERMANYが放つ“工芸品感”は3.5Eでも十分感じられる。