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写真展情報

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写真展情報
公開日:2023/07/19

写真展「石川真生 ―私に何ができるか―」東京オペラシティ アートギャラリー

CAMERA fan編集部
〈大琉球写真絵巻〉より 沖縄でバイレイシャル(ミックスルーツ)として生きること 2021
撮影:2021年4月24日、本部町営市場

東京オペラシティ アートギャラリーにて、沖縄を拠点として精力的に活動する写真家・石川真生氏の個展「石川真生 ―私に何ができるか―」が開催される。会期は、2023年10月13日(金)〜12月24日(日)まで。

石川氏の作品は、2004年の横浜美術館でのグループ展「ノンセクト・ラディカル 現代の写真III」において、沖縄以外の美術館で初めて紹介された。以来、国内外で数多くの展覧会を経て、2021年には沖縄県立博物館・美術館にて回顧展「石川真生」を開催。本展は回顧展で示された成果も踏まえつつ、東京で初めての個展として開催される。
石川氏の写真は、国内外にパブリックコレクションがあり、その活動も広く知られているにもかかわらず、これまで発表された作品の流れを紹介する機会は少なかった。
本展では、初期の作品から最新作に至るまで、石川氏の作歴を概観することができると同時に、昨年沖縄の本土返還70 周年を迎えるもなお、困難な状況に置かれている現代の沖縄という地政学的な最前線で撮影を続ける石川氏の最新作を観れる機会となっている。


〈赤花 アカバナ 沖縄の女〉より 1975-1977

本展の見どころ
1970年代、石川氏は、沖縄在米兵の黒人のためのバーに勤めながら同僚たちの女性とその奔放な生活を撮影〈赤花 アカバナ 沖縄の女〉。そしてそのときに出会った黒人兵の故郷を訪ねるなど、その時々の人間との出会いをきっかけに、立場を越えて写真を撮り続けるスタイルは、早くから確立されていた。
沖縄を拠点に、旧日本軍、自衛隊、米軍に関わりのある人物や出来事を取材し、国内外を問わず撮影を行うが、共通しているのは、あくまでも個々人の人間性を見つめ、被写体に接近する石川の独自のまなざしだ。
近年では、〈日の丸を視る目〉を契機とした、〈大琉球写真絵巻〉など、創作写真ともいわれる作品を発表し、被写体との信頼関係を基盤にした作品作りは変わらず、いまもなお新たな制作に向けて取材を続けている。
本展は、1970年代の初期に発表していたプリントにはじまり、現在に至るまでの写真家活動を振り返る。それぞれのシリーズから作品をセレクトし、とりわけ近年最も注力を注いでいる〈大琉球写真絵巻〉の近作、最新作を含め総数約170点もの作品を展示。作家が築き上げてきた沖縄に対する独自のまなざしを紹介する。
(プレスリリースより引用)


〈日の丸を視る目〉より 2008
「波にのまれて、アップアップしている中で考えて、もがきながら心の前進をしたい。今まで、ただ楽しいだけで生きていた。そこで止まっている子もいるけど自分は違う。名護の子と日本の子といっしょに前に進みたい。海の中はなぜか安心する」大城若菜(26歳)、演劇学校学生、沖縄県名護市、2008年6月8日


〈大琉球写真絵巻〉より 2014
「薩摩よ、来るな!」。祈るカミンチュ(神人)。


<展覧会情報>

「石川真生 ―私に何ができるかー」
会期:2023年10月13日(金)〜12月24日(日)
会場:東京オペラシティ アートギャラリー
住所:〒163-1403 東京都新宿区西新宿3丁目30−2
開館時間:11:00〜19:00(入場は18:30 まで)
休館日:月曜日
入場料:一般1,400 [1,200]円/大・高生800 [600]円/中学生以下無料
主催:公益財団法人 東京オペラシティ文化財団
協賛:日本生命保険相互会社
問い合わせ:050-5541-8600(ハローダイヤル)
*同時開催「収蔵品展077 ひとの顔」「project N 92 土井沙織」の入場料を含む。
*[ ]内は各種割引料金。
*障害者手帳を保有の方および付添1名は無料。
*割引の併用および入場料の払い戻し不可。

<プロフィール>


石川真生(いしかわ まお)
1953年、沖縄県大宜味村生まれ。1970年代から写真をはじめ、1974年、WORKSHOP 写真学校 東松照明教室で写真を学ぶ。沖縄を拠点に制作活動を続け、沖縄をめぐる人物を中心に、人々に密着した作品を制作している。2011年、『FENCES, OKINAWA』で、さがみはら写真賞を、2019年には日本写真協会賞作家賞を受賞。国内外で広く写真を発表し、沖縄県立博物館・美術館のほか、東京都写真美術館、福岡アジア美術館、横浜美術館、ヒューストン美術館(アメリカ)、メトロポリタン美術館(アメリカ)などパブリックコレクションも多数。

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