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ふぃるむかめら・のすたるじぃ

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ふぃるむかめら・のすたるじぃ
写真家兼占い師のRinco Koyamaが、フィルムカメラで何気ない日常を写した連載記事です。郷愁を誘う写真と、タロットで占う毎月の運勢も必見です。【隔月更新予定】
公開日:2025/05/09

【令和7年5月】猫と半島と春風の季節

Rinco Koyama
Nikon F2 AI Nikkor 50mm f/1.4S
F1.4 1/500 フジカラー FUJICOLOR 100
「春の陽に照らされて」


心地よい春風を感じる季節になりました。「フィルムカメラを持って、また海を見に行きたいな」とぼんやり考えていたら、三浦半島と書かれている駅のポスターがふと目に留まりました。
鎌倉や江ノ島は何度も訪れたけれど、三浦半島を訪れるのは初めて。東京や横浜からもアクセスもよく、海と山、歴史と自然が楽しめ、港町という郷愁を感じる響きにときめきを感じ、撮影に向かいました。

最初の1枚は、三崎公園で咲いている桜を撮影したものです。桜を撮影するのは難しいと言われますが、私が好きな撮り方は少しだけ逆光気味に撮るスタイルです。


光のおかげで桜の薄い花びらが透けて見えるようになるので、幻想的な写りになります。そして、目の前にピンク色の風景が広がっていると夢の中のようにいる気持ちになりませんか?桜が咲いているときにしか味わえない気持ちを一枚におさめました。


Leica IIIf Summaron 35mm F3.5
F3.5 1/200 Kodak GOLD200
「タオル」


旧城ヶ島分校 海の資料館向いの山には城ヶ島海南神社があります。海南神社は、全国でも珍しい料理の神様など十数柱が祀られ「海上安全・大漁、商売繁盛」といったご利益があるとされているパワースポットです。海南神社は三浦半島南部にもあり、どちらも「海南神社」です。本来は、島の人々は海を渡って海南神社に参拝していましたが、海が荒れている時には参拝が困難な為、分霊を勧請して出来たというのが由来のようです。
山の上にあり頂上まで階段を上がっていくと島を一望できます。
真昼を過ぎ、西陽が射す頃。神社の境内にある掃除用のタオルに惹かれ、撮影しました。長年使い古された形跡から、地元の方の信仰心や海の神様との絆を感じます。



フジフイルム NATURA CLASSICA
F5.6 オート フジカラー SUPERIA PREMIUM 400
「三浦半島の海」


三浦半島の地形はとても興味深く、海に向かって縦方向にギザギザと岩が並んでいます。波や風化によってギザギザの形に浸食された岩石で、鬼の洗濯板や、馬の背洞門は名前も特徴的で面白いですよね。撮影の日は波も穏やか。穏やかな海と荒々しい岩のギャップに心を惹かれてシャッターを切りました。散策するにはスニーカーが必須。歩くのも一苦労なので、足腰が鍛えられますよ!


Nikon F2 AI Nikkor 50mm f/1.4S
F1.4 1/500 フジカラー FUJICOLOR 100
「猫の通り道」


散策中に見かけた猫。昔ながらのスナックなどが立ち並ぶ場所で出会いました。しばらく眺めているとだんだん近づいてきてくれて、とても人に慣れている様子でした。恐らく地域猫だと思いますが、「よく来たね」と歓迎してくれているようでした。

初めて訪れた町で出会った猫との思い出を、映画のワンシーンのように収めたいと思い、奥行きを表現しやすいNikon F2で撮影しました。



Leica IIIf Summaron 35mm F3.5
F3.5 1/200 Kodak Colorplus 200
「植木」


フィルムカメラを携えて、城ヶ島を散策している時の一枚です。そこに住む人々の暮らしぶりが想像できる、そっと佇む植木鉢。真正面からの整然とした構図で「ちょっと寂しい雰囲気」を出したかったので、西陽が差す時間帯ということもあってSummaronの情緒的な写りを活かして撮影しました。
35mmレンズは、スナップの画角としてちょうど良く気に入っています。

 

 


Konica C35
F5.6 1/250 FUJIFILM 400
「海が見える公園」


目の前に海が広がる場所にある「三崎公園」を撮影した1枚です。ちょうど桜が咲く頃に訪れたので、白い建物と桜のコントラストに春を感じます。三崎公園の近くには、三浦半島から城ヶ島に渡る「渡船」があるのでここからが移動するのが便利です。

Konica C35は肩の力が抜けるような「日常感」が出て、味わい深い写真になるので気に入っています。


Leica IIIf Summitar 50mm F2
F3.5 1/200 Kodak Colorplus200
「夕方、帰り道」


観光地ということもあり、もう17時を過ぎた頃にはほとんどのお店が締まり始め少し寂しげな商店街を撮影しました。
寂しさの中にも、夕陽が差し込む影がどこか暖かく温もりを感じます。「また来たいね」と名残惜しい気持ちでシャッターを切った一枚です。


Leica IIIf Summaron 35mm F3.5
F3.5 1/200 Kodak GOLD200
「自販機」


商店街で撮った一枚。長い歴史を感じる古びた自販機。この自販機だけ壊れたまま、ずっと佇んでいるようでした。時間の流れが止まっているような、不思議な感覚に惹かれて撮影しました。Summaronで撮ると、物悲しさにどこか温もりが感じられるようで、気に入っているレンズです。

フジフイルム NATURA CLASSICA
F2.8 オート フジカラー FUJICOLOR 100
「渡船の上から」


城ヶ島へ渡るために小さな渡船を使いました。5分と短い時間ではありますが、やっぱり海風は気持ちいいですね。天気も良かったので、爽やかな風に吹かれながら浮かれて撮影しました。
乗り物に乗っているときなど、シャッターチャンスが限られるシーンではNATURA CLASSICAの使い勝手の良さが頼りになります。


Leica IIIf Summaron f3.5cm
F3.5 1/200 Kodak GOLD200
「神社の猫」


三浦半島は、港町ということもあり猫をたくさん見かけました。猫好きにはたまりませんね!三浦半島の方にある海南神社で出会った猫。しばらくじっと観察していましたが、ちょっとずつ寄ってきてくれて2匹を一緒に撮ることができました。ふっくらとした猫が多く、どの猫も幸せそうに暮らしています。きっと、新鮮で美味しい魚をたくさん食べているからなのかもしれません。
島で暮らす猫を守る取り組みもされているようで、猫たちがリラックスして寝ている姿なども見ることができました。

いかがでしたでしょうか。今回は、ゆったりと過ごすにはぴったりの三浦半島の写真をお届けしました。猫を撮るのは難しい!と思っている方も、人懐っこい猫がたくさんいるので仲良くなって撮らせてもらうにはちょうどいいかもしれないですね。

これからの季節は、さらに海風が心地よく感じることができると思いますので少し足を伸ばして、ノスタルジックな風景を撮影してみませんか?

占い師 Rinco Koyamaのタロット占い

【5月生まれのあなたの運勢】

写真家兼占い師として活動するRinco Koyamaがお届けするタロットカードからのメッセージ。5月生まれのあなたに「女帝」のカードが出ました。

女帝はゆったりとした服を着て、椅子にゆったりと腰掛けた女帝が描かれています。これは「豊かさ」や「心地よさ」の象徴とされます。まさに、ゆったりのんびりした性格の方に多い5月生まれの方を表すにはぴったりのカードですね。これが出るということは、今のあなたには「癒し」や「安らぎ」が必要なときかもしれません。新生活、新しい環境や慣れない仕事などでお疲れではないですか?たまには、ふらっと散歩しながら息抜きの撮影をしてみるのも良いかもしれません。

また、美術館や写真展など「良いものを観て、心の栄養にする」ということもエネルギー回復になりそうですよ。

<Rinco Koyamaの使用カメラ>


フジフイルム NATURA CLASSICA


 


Leica IIIf


 


Nikon F2



 


Konica C35 

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Rinco Koyama
宮城県仙台市出身。フィルムカメラをメインにスナップやポートレートを撮影する、写真家兼占い師。個人撮影や書籍への寄稿など多岐にわたり活動。10歳からタロットを学び始め、占い歴は20年以上となる。

https://x.com/RincoKoyama
Instagram https://www.instagram.com/rinco_koyama/
note https://note.com/rinco_notebook/