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温故寫眞をたどる
令和のいま読むと新鮮で面白い!雑誌「CAMERA」(アルス刊)に見る戦後カメラ界
Photo & Text 鹿野貴司
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新刊情報
ライカと銘玉レンズで綴るフォトエッセイ集『ライカで紡ぐ十七の物語』南雲暁彦・著 10月16日発売
CAMERA fan編集部
34
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南雲暁彦氏、出版記念トークショー開催! ライカと銘玉レンズで綴るフォトエッセイ集『ライカで紡ぐ十七の物語』 Peak Design新作カメラバッグのプレゼントや、オリジナルプリントの特典もあり
CAMERA fan編集部
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鹿野貴司 × TKO コラボレーション展「Connect」開催
CAMERA fan編集部
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イベント情報
【参加申込み受付中】話題のニコン ZR、キヤノンEOS C50も展示!「CREATORS EDGE 2025(クリエイターズ エッジ)」2025年10月9日(木)開催
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《ピークデザイン新商品》カメラバッグやトラベルバッグ、ストラップシリーズに新色登場!
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温故寫眞をたどる
68
温故寫眞をたどる
公開日:2025/10/02
令和のいま読むと新鮮で面白い!雑誌「CAMERA」(アルス刊)に見る戦後カメラ界
Photo & Text 鹿野貴司
先日フジヤカメラに取材に伺った際、担当者の方が「おもしろいものがあるんです」と見せてくださったのが、終戦直後に発行されたカメラ雑誌『CAMERA』。フジヤカメラの創業は1938年だから、当時購入したものかと思いきや、古書店で見かけて集めたものだという。僕も80年代以降のカメラ雑誌は古書店でよく見かけるが、昭和20年代のものはさすがに見た記憶はない。
ちなみに同誌を発行する出版社「アルス」は、北原鐵雄(詩人・北原白秋の弟)が1915年に阿蘭陀書房として創業し、1918年にアルスに社名を変更。当初は美術雑誌『ARS』を発行し、1921年に『カメラ』を創刊した。そして1931年に従兄弟の北原正雄が独立し、このサイトを運営する玄光社を興している。『カメラ』は戦時の出版統制により1940年12月号で休刊し、玄光社が発行していた『写真サロン』などと統合。『写真文化』『写真科学』という雑誌になるが、1946年1月号でアルファベット表記の『CAMERA』として復刊する。1948年9月号からは桑原甲子雄が編集長となり隆盛を誇るが、1956年8月号で廃刊となった。
その10年あまりのバックナンバーがフジヤカメラさんに揃っていたのだが、つい時間も忘れて眺めてしまった。とりわけ興味深いのが月例コンテストだ。近年のカメラ雑誌では巻末が定位置だが、この時代は注目を集めていたのか巻頭に近い一等地に。木村伊兵衛、土門拳の両巨頭が審査を務めている。いきおいレベルも高く、「これはいい写真だな」と思って名前を見ると、杵島隆、川田喜久治、福島菊次郎、工藤正市、東松照明といった写真史に名を残す諸氏だったりする。カメラ雑誌の月例から数々のスター写真家が発掘されたのだ。
一方で終戦から間もない号の奥付を見ると、さまざまな印刷会社の名前が列記されている。今なら1冊の雑誌を複数の印刷会社で分担することはまずないが、戦災で各社とも多くの印刷機が失われたのだろう。
さらに時代の流れを感じさせるのが厚さ。右は終戦から1年足らずの1946年4月号。雑誌というよりも冊子という薄さで、写真もまばら。それが年を追うごとにページ数も写真も増えていき、左の1953年11月号では今の雑誌にひけをとらないボリュームに。
というわけで1946〜55年の『CAMERA』から、本編以上に時勢や世相を感じさせる広告を主にピックアップしてみた。
その1946年4月号の表紙と、表紙をめくったところ。表2には僕も持っている「マミヤシックス」、その対抗には「石井商会」の広告が。マミヤは製品よりも新社屋移転を強調。創業は1940年、ここに記載されているのと同じ本郷だったので、やはり戦災に遭ったのだろうか。石井商会が社長以下の氏名を列記しているのも、無事生き残ったことの報告のように思えてならない。
思えばこの号の特集も「クローズアップ」。街角をスナップするとか、遠くに出かけて自然風景を撮るという状況ではなかったのかもしれない。
1946年11・12月合併号の表紙には、「水戸職域読書会」というスタンプが押されていた。めくると回覧のメンバーと注意書きが。お父さんたちが活字を渇望していたことを感じさせる。
1ページを6分割したスペースに、「アマチュア写真叢書」の広告が。版元の光芸社は藤川敏行氏がアルスから独立して起こした会社。1950年に雑誌『日本カメラ』を創刊し、2021年まで続いた。僕もたいへんお世話になりました。
1949年1月号。我らが玄光社の「関式サロン露出計」の広告が。時期や天気、被写体、感度(当時はISOでもASAでもなくDIN)を合わせていくと、露出が割り出せるシロモノ。この年の国家公務員の初任給は4223円。送料込みで315円は決して安くないが、これが飛ぶように売れたという。
1950年3月号。終戦から5年経ち、「CAMERA」のロゴがだいぶ洗練されてきた。業界が活況を呈していたのか、表4(裏表紙)にも3社がひしめき合う。キヤノン(当時の表記はキャノン)とニコンのカメラ広告の上にあるのは、小西六写真工業(後のコニカ、現在のコニカミノルタ)の現像液の広告。消耗品強し。
1951年4月号より。「カメラマンエチケット集」というマナー啓蒙企画が。このあたりは今も昔も…。
どの号をみても、口絵や作例にちょいちょいヌード写真が。それらを集めた「傑作集」も次々と企画されていた様子。男性諸氏にさぞかし売れていたのだろう。さらによく広告を出稿していたのが東京・新橋にあった「ヌードスタヂオ」。1953年11月号の広告によると、スタジオ+モデルで1時間1名800円〜5名1500円。この年はうどん・そばが1杯20円というから、個撮ならランチ40回分か。
1952年6月号より。今回十数冊を閲覧したなかで、唯一のカメラバッグの広告がこれ。「ギャジット」はGadget、つまりガジェットだ。こういう革製のカメラバッグ、中古店でたまに見かけるし、まだ製造しているメーカーもある。興味のある方は探してみては?
同号に掲載された「みのりフィルム」の広告。これは小西六写真工業のB級品とも端尺品ともいわれており(社史によると「B品」)、発売元は六和商事。小西六の関連会社で、後に本社に吸収合併されている。という歴史はさておき、気になったのは「ブロニー4枚撮り」。この時代のブローニーは12枚撮れる6x6が主流だったので、1/3の尺ということか。フィルムは高価だし、家族の記念写真が目的であれば12枚は持て余す。4枚撮りならば正月・花見・お盆・秋の行楽で1枚ずつ撮って、1年持ちます…なんてこともあったとかなかったとか。再びフィルムが高価になった今こそ復活してほしい気もする。
1952年9月号の広告には、発売されたばかりのWニッコール3.5cmF2.5が。僕が持っているレンズでもっとも古いのだが、マウントアダプターを介して今もよく使っている。誌面を眺めながら、こんな時代に生まれたのか…と感慨深くなった。
1953年9月号。ついに写真を敷いた広告が現れた。写真の上に文字や別の写真を乗せるのは、当時の製版技術ではかなり大変だったはずだ。「リコーフレックス」は1950年に発売したIII型が大ヒット。理研光学工業(現・リコーイメージング)の広告予算が潤沢だったからこそ実現したのかもしれない。
一方で同号には国産初の一眼レフ「アサヒフレックス」の広告も。製造元の旭光学工業も、そういえば今はリコーイメージングなのだった。発売元として記されている服部時計店は現在のセイコーグループ。戦前から国内外のさまざまなカメラを販売していたほか、製造部門の精工舎がシャッターを供給。複数のカメラメーカーに出資もしていたそうだ。
さらに当サイト、カメラファンの加盟店でもある「松坂屋カメラ」の広告も発見。僕が写真を始めた高校生の頃(=1990年頃)、テレビCMも流していて“中古カメラを買うなら松坂屋”というイメージがあった。人生で初めて体験したアルバイトが店舗近くの郵便局の仕分けで、現金でもらったバイト代を握りしめてレンズを買いに行った記憶がある。ルーツは広告の通り質店で、当時は数人の仕入れ担当者が全国の質店を回っていたらしい。
1953年11月号で興味深い広告を発見。オリンパス光学工業(現・OMデジタルソリューションズ)は当時さまざまなカメラメーカーにレンズを卸していたのだが、文面から推測するに供給先やロットによって品質にバラツキがあると各カメラ雑誌に書かれたらしい。それに対する反論なのだが、この頃のズイコーレンズは後にほとんどが白濁するのですよ…。
最後は1955年7月号。戦後10年経つと、広告のデザインもだいぶ洗練されてくる。右は通信販売の広告だが、よく見ると「1/10払込みですぐ使える!」「10ヵ月払」とローンの記述も。左は理研光学(現・リコーイメージング)の広告。1950年に発売した二眼レフのリコーフレックスIIIがヒット。しばらくはその広告が目立ったが、ここでは35mmフィルムでより手軽な「リコレットII」「リケン35」をPRしている。
『CAMERA』は冒頭で触れた通り、1956年8月号で廃刊。カメラ・写真雑誌が次々と創刊し、競争が激しくなったことが一因だが、アルスから独立した玄光社や光芸社(後の日本カメラ社)とは友好関係にあったようで、役目を終えて後進に道を譲ったようにも思える。実際、『アサヒカメラ』や『カメラ毎日』などの新聞社系をのぞくほとんどのカメラ・写真雑誌がアルスの流れを汲んでおり、“アルス学校”という言葉もあるほどだ。
時代は流れて今は雑誌媒体の衰退が激しく、カメラ・写真雑誌も休刊や、月刊から季刊や不定期刊への移行が相次いでいる。しかしこのカメラファンも含めてウェブがそれに代わる媒体として成長し、またここから新しい時代が築かれていくようにも思う。
資料提供:フジヤカメラ店
https://www.fujiya-camera.co.jp/
監修:日本カメラ博物館
鹿野貴司(しかの たかし)
1974年東京都生まれ。多摩美術大学映像コース卒業。さまざまな職業を経て、フリーの写真家に。広告や雑誌の撮影を手掛けるほか、ドキュメンタリー作品を制作している。写真集『日本一小さな町の写真館 山梨県早川町』(平凡社)ほか。著書「
いい写真を撮る100の方法
(玄光社)」
ウェブサイト:
http://www.tokyo-03.jp/
Twitter:
@ShikanoTakashi
<著書>
いい写真を撮る100の方法
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