ふぃるむかめら・のすたるじぃ
公開日:2025/09/11
【令和7年9月】帰郷ふたたび
Rinco Koyama
Leica IIIf (以下同)
Summitar 5cm F2 F3.5 1/200 ネオパン100 ACROS II 36枚撮/1パック(35mm)
「1015段の先には」今年の夏は、仕事の都合でお盆よりも少し早めの帰省。
それをきっかけに、いつかまた行ってみたいと思っていた山形を巡る旅を計画しました。生まれ故郷の宮城県の隣にあるので、よく家族でドライブに行った思い出があります。
大人になってから山形を訪れるのは十数年ぶり。今回は、山寺エリアをメインに天童まで足を伸ばしました。
山寺は、1015段の石段を登り「根本中堂」「開山堂」「五大堂」など歴史的建造物を巡ることができます。石段を登ることで「煩悩が消滅し、悪縁を断ち切り良縁を呼び込む「縁切り・縁結び」、心身の健康、そして学業成就のご利益があるというパワースポットとしても知られています。
便利な時代に生きていると、1015段もの階段を登る機会はなかなかないので「頂上まで辿り着けるかな?」という不安と、「ちょっと頑張ってみたい」という好奇心を抱えながら、カメラを持って撮影できることを楽しみに足を運びました。
Summaron f3.5cm(以下同) F3.5 1/200 ネオパン100 ACROS II 36枚撮/1パック(35mm)
「成長した横顔」天童市にある紅花畑での一枚。妹とは仲がよく、連絡を取り合ったり遊びに行ったりしています。
妹は故郷の仙台で暮らしているので、年に数回しか会うことができませんが成長してすっかり大人になった妹の姿を撮ることが毎回の楽しみになっています。
黒髪や肌の質感を綺麗に写したいときはモノクロを使っています。
F3.5 1/200 ネオパン100 ACROS II 36枚撮/1パック(35mm)
「都会よりも広く感じる空」山形市から天童市へ向かう車窓から見えた景色を撮影しました。この日は雲一つない快晴で、爽やかな風が吹くドライブ日和でした。子供の頃にも、次の目的地の話をしながら「あとどのくらいで着くの?」と言っていた過去の自分を思い出しながら、記憶と重ね合わせるようにシャッターを切った一枚です。
F3.5 1/200 ネオパン100 ACROS II 36枚撮/1パック(35mm)
「夏の終わりに」
大人になると、「夏休み」を実感しにくくなりますよね。ひまわりが枯れ始める様子をみると「そろそろ夏も終わりだな」とちょっと寂しいような切ないような気持ちに。
花の様子で季節を感じることは、写真を撮っているからこそ受け取ることができるのかもしれません。モノクロで撮影することで、枯れたひまわりの物悲しさを美しく引き立てることができると感じています。
F3.5 1/200 ネオパン100 ACROS II 36枚撮/1パック(35mm)
「紅花畑へと続く道」道の駅に車を停め、紅花畑まで歩く道の途中。道に沿って生えている木々がまるでトンネルのようになっている様子が、子供の頃に観たアニメーションと似ている気がしてワクワクした気持ちで撮影。
モノクロで写すことで、遠くにあるトンネルのように見える道が強調され、物語を感じるような一枚にすることができました。
Summitar 5cm F2 F3.5 1/100 ネオパン100 ACROS II 36枚撮/1パック(35mm)
「閑さや」山寺は、松尾芭蕉が「閑さや岩にしみ入る蝉の声」という有名な句を残した地としても知られています。頂上へ続いていく石段を見上げたときに「登れるかなぁ・・」と少々不安でしたが、歴史を重ねて高く伸びた木々、差し込む木漏れ日に蝉の声。爽やかな風も吹いていて、まるで登ることを後押ししてもらっている気持ちになりました。
芭蕉も同じ気持ちになったのだろうか、と思いを馳せながらモノクロフィルムでシャッターを切りました。
フジフイルム NATURA CLASSICA(以下同)
F5.6 オート フジカラー SUPERIA PREMIUM 400
「五大堂に吹く風」山寺の石段を登りきった先の風景。子供の頃にも山寺に挑戦したことがありますが、最後まで登りきることができなかった記憶があります。
当時の私は、「疲れるだけだし、なんの意味があるんだろう」と思っていたのですが大人になった今だからこそ、「やり遂げること」を気持ちいいと感じることができるのかなと思います。
人生も「できるかな」と不安に思うことが多いけれど、やり遂げてみた人にしか見えない風景があるのだと感じました。
F5.6 オート Kodak GOLD200
「黄金に輝く」紅花畑が西陽に照らされてまるで黄金のように輝いている様子を撮影しました。日本の中でも、このように紅花畑が残っているのは大変貴重だそう。そして、ちょうど今回山形に行ったタイミングが満開だったので良い縁に恵まれたと感じます。
カラーで撮影することができて、大切な思い出がまたひとつ増えました。
F5.6 オート Kodak GOLD200
「未来へと受け継がれていく花」紅花畑が残っているのは、国内では山形をはじめ一部の地域のみ。特に山形の紅花はその質の良さから「最上紅花」と知られ、全国的知られています。商人によって京都へと運ばれた紅花は、西陣織や化粧品などに加工され高級品として扱われ、山形の産業として発展したそうです。
明治時代に入ると、化学染料や中国紅花の輸入により大打撃を受けて急速に衰退してしまいましたが、戦後、農家から昔の種が見つかったことから、紅花栽培が復興して現代へと受け継がれてきました。
撮影した場所は、まさに「紅花の種」が見つかった場所!と訪れた紅花畑の農家さんが教えてくれました。紅花を愛おしそうに見つめる笑顔や、大切な花を未来へ繋がれた話を聞くことができ、私も写真に残すことで伝えることができたらいいなと感じました。
今月は、モノクロとカラーの写真を織り交ぜながらお届けしました。
ファインダーから覗いた景色に懐かしさを感じながら、子供の頃の記憶とゆっくりと照らし合わせるようにシャッターを切る時間はとても心地よかったです。子供の頃に過ごした場所は、大人になってから訪れてみると感じ方や受け取り方が違って「自分を見つめ直したくなるタイミング」のときは、何かいいヒントが手に入るのではないかなと感じます。 占い師 Rinco Koyamaのタロット占い
【9月生まれのあなたの運勢】
9月生まれの方に向けて、写真家兼占い師のRinco Koyamaがタロットカードからのメッセージをお届けします。
「THE STAR(星)」
夜空に輝く星は、「希望」を象徴するカードです。自分の「憧れの姿」や「理想の姿」へと変化していく様子を表しています。9月生まれのあなたは、心のどこかで「こんな自分になりたいけど、常識的に考えたら無理」と「なりたい理想の自分」を我慢したり、どうせ無理だと諦めてしまっていませんか?
今は、何者にもなれる時代です。そして、希望を持ってちょっとでも行動を起こしていくことでそれが追い風となって必ずチャンスが巡ってきます。
「目標に向かってチャレンジしてみる」という過程をもっと楽しんでください。今は自信がなかったとしても、行動の数があなたに自信を与えてくれます。
失敗も必ず糧となっていきますので、純粋な気持ちで「挑戦すること」自体も楽しんでみてくださいね。9月はあなたにとって、憧れの人と出会うチャンスができたり新しい学びがあったりと、夢に近づくきっかけがたくさん生まれそうです。
日頃からカメラを持ち歩いて、新しい撮影にも挑戦してみるといいかもしれませんね。<Rinco Koyamaの使用カメラ>

Leica IIIf

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