20th Century America
公開日:2022/08/01
2003年 マイアミ
Photo & Text 野寺治孝
ハッセルブラッド 500C/M CF 50mm F4 フジフイルム・ベルビア100
あるマヨネーズのテレビCMを観ました。マイアミのアールデコ風のホテルが次々と映し出されて、最後にナレーションが一言「○○マヨネーズ、アメリカン!」と。「カッコいい!!!すぐに撮りたい!」と思ったのを憶えています。
そのCMの映像はホテルを表面からただ撮っているだけで、微かに動いてるものは風にそよぐ椰子の木だけのシンプルなものでしたが、完全に魅了されてしまいました。
マイアミは日本から距離的に最も遠いアメリカです。行くにはいろいろなルートがありますが、この旅ではまずシカゴに入り、一泊してからマイアミへ向かいました。
マイアミビーチ沿いにはたくさんの小さなホテルがあります。インターネットで片っ端から調べて、ここぞというホテルを選んで予約を入れました。
マイアミの第一印象は“70年代の時代遅れのリゾート”。でも、それは悪い意味ではありません。どこか時代から取り残されて哀愁が漂っていましたが、私にはそこが“良き昔のアメリカ”に映りました。
晴れないとCMのイメージで撮れませんので祈るような気持ちでしたが、連日快晴だったのはとてもラッキーでした。下調べで太陽の位置と角度はだいたい把握していましたが、ホテルに順光が当たるのは午前中でしたので、毎日早朝から撮影に出ます。幸いリゾート地ですから早朝は人も少なく、イメージ通りの撮影が出来ました。旅先で写真を撮るときに太陽の位置を把握するのは重要なことです。それによってスケジュールを組み立てるとよいでしょう。
カメラは6×6ブローニー・フィルムの中型機、ハッセルブラッドを使いました。理由はしっかりと建物のディテールを描写したかったからです。私はオールディーズなアメリカの音楽が大好きなのですが、イメージとしては映画『アメリカン・グラフィティー』の世界感と言えば分かりやすいかもしれません。今回掲載した作品では、どこかにそのような“懐かしい空気感のある建築写真”を目指しました。
この原稿を書くにあたって、グーグルアースでこの辺りを調べましたが、現在はほとんどの建物が真っ白く塗り替えられています。私が撮影した当時はこの作品の様にカラフルでしたので少し寂しいと思いました。ただ泊まったホテルはまだ健在でしたので、チャンスがあればまた訪れてみたいと思います。ハッセルブラッド 500C/M CF 50mm F4 フジフイルム・ベルビア100
ハッセルブラッド 500C/M CF 50mm F4 フジフイルム・ベルビア100
ハッセルブラッド 500C/M CF 50mm F4 フジフイルム・ベルビア100
ハッセルブラッド 500C/M CF 50mm F4 フジフイルム・ベルビア100
NATIONAL HOTELの室内よりマイアミビーチを望む
ハッセルブラッド 500C/M CF 80mmF2.8 フジフイルム・ベルビア100
ハッセルブラッド 500C/M CF 50mm F4 フジフイルム・ベルビア100
ハッセルブラッド 500C/M CF 80mmF2.8 フジフイルム・ベルビア100
ハッセルブラッド 500C/M CF 80mmF2.8 フジフイルム・ベルビア100
<野寺治孝の使用カメラ>
ハッセルブラッド 500C/M
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