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オールドレンズ・ライフ

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オールドレンズ・ライフ
公開日:2012/12/07

無骨なスタイルに陶酔する

photo & text 澤村 徹
純正レンズと比べて、オールドレンズはその独特のデザインが際立つ。現代的デザインのミラーレス機と組み合わせると、ネオクラシックなスタイルが魅力的だ。

オールドレンズは古ければ古いほど、総金属鏡胴の厳めしいデザインが際立つ。ブラックの鈍い光沢、フォーカシングレバーやローレットの造形美、そしていかにも金属とガラスの塊といった重量感。それらはカメラに興味のない人さえも惹きつけてやまない。カメラファンであれば言わずもがな、である。

オールドレンズはレトロな描写が魅力だが、その一方で無骨なデザインも見逃せないポイントだ。現代的デザインのデジタルカメラと組み合わせると、無骨と洗練がクロスオーバーし、ネオクラシカルな佇まいが美しい。ややもすると、デザイン先行でオールドレンズを手にする人もいるほどだ。

カメラには二通りの楽しみ方がある。ひとつは写真。カメラとレンズの成果物である、写真を満喫するスタイルだ。そしてカメラとレンズそのものの美しさ、いわば機能美の堪能も楽しみ方のひとつだ。メカニカルな佇まいに関心を寄せ、そこからカメラの仕組みや歴史を学ぶ。オールドレンズは撮影欲と知的好奇心、その両方を満たしてくれるはずだ。




オールドレンズのデザインは、年代によって様々だ。プロダクツデザインにも流行があるため、当時の世相を少なからず反映している。外観のテイスティングもオールドレンズの楽しみ方のひとつだ。




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<プロフィール>


澤村 徹(さわむら てつ)
1968年生まれ。法政大学経済学部卒業。オールドレンズ撮影、デジカメドレスアップ、デジタル赤外線写真など、こだわり派向けのカメラホビーを得意とする。2008年より写真家活動を開始し、デジタル赤外線写真、オールドレンズ撮影にて作品を制作。近著は玄光社「アジアンMFレンズ・ベストセレクション」「オールドレンズを快適に使うためのマウントアダプター活用ガイド」、ホビージャパン「デジタル赤外線写真マスターブック」他多数。

 

<著書>


アジアンMFレンズ・ベストセレクション



オールドレンズを快適に使うためのマウントアダプター活用ガイド



ソニーα7 シリーズではじめるオールドレンズライフ